パナソニック コネクティッドソリューションズ社とパナソニック システムソリューションズ ジャパンは11月30日、「顔認証クラウドサービス パートナープログラム」の提供を開始すると発表した。提供開始は12月1日。顔認証技術を用いたサービスを展開したいパートナー企業を募集する。
パートナー企業の募集は、7月に開始しており、現在約10社が加入しているとのこと。2019年11月に顔認証のAPIを提供したところ、もっと上のレイヤーのサービス提供を望む声があったことに加え、ほかの企業とともに顔認証の市場を広げるため、プログラムの提供に踏み切ったという。
パナソニック システムソリューションズ ジャパン パブリックシステム本システム開発本部スマートセンシング事業センター長の新妻孝文氏は「調査データによると、顔認証の国内市場は、2020年は310億円だが、2025年には2300億円に急拡大すると予測されている。加えて新型コロナウイルス感染拡大防止による非接触ニーズの高まりにより、このスピードはさらに加速するだろう」と市場を予測する。
パナソニックでは、今回のプログラムの提供を通じ、パートナー企業の開発、マーケティングを支援し、顔認証のソフトウェアサービスや機能提供を強化していくとのこと。さらに、顔認証プラットフォームを基盤としたパートナー企業との共創により、新たなサービスやイノベーションの創出を目指す。
顔認証クラウドサービス パートナープログラムには、パナソニックの顔認証サービスを再販または販売連携する「セールスパートナー」、顔認証SaaSプラットフォームを自社サービスとセットでソリューション展開する「ソリューションパートナー」、顔認証APIやSaaSプラットフォームを自社サービスに組み込み商品開発を実施する「テクノロジーパートナー」の3つを設置。APIなどのトライアル(無償提供)期間の延長やパートナー限定ウェビナーへの参加、セールストレーニングといったベネフィットも用意する。
現在のパートナー企業は、イーリバースドットコム、学書、シー・エス・テクノロジー、JTAインフォコム、タップ、Tixplus、日本エンタープライズ、ネオレックス、パソナ・パナソニックビジネスサービス、日立製作所、メディネットなど。
パナソニック システムソリューションズ ジャパン サービスインテグレーション本部サービス事業担当執行役員の水野登志子氏は「顔認証プラットフォームをパートナー企業のアプリなどと組み合わせることで、消費者にとって安心安全な新たな価値を提供したい。2021年度になるが、共創ラボの設立も予定している」と今後について話した。
パナソニックでは、パートナープログラムを通じ顔認証クラウドサービスで販売規模100億円以上を目指すとしている。
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