ドクターズモバイルは11月26日、IT機器を遠隔操作するデバイスを用いたソリューション「OKリモート」を発表した。
OKリモートは、USB接続のネットワークデバイスを利用した遠隔操作ソリューション。操作者は、インターネット接続したPCなどを用いてブラウザ(Edge、Chrome、Safari、Firefoxなど)上で操作が可能。被操作端末にソフトウェアのインストールが不要なため(USBキーボード/USBマウスとして認識される)、システムダウン時にも利用できるのが特徴だ。端末価格はオープンで、市場想定価格は6万円を見込む。
また、ネットワークデバイス本体のカメラ(800万画素)を利用して、被操作端末のディスプレイを撮影するため、ディスプレイ画面を見ながら、遠隔でマウスやキーボード操作が行える(デバイスの配送のみでの遠隔サポートが可能)。
なお、OKリモートはWi-Fi環境で動作する。OKリモートだけネットワーク接続しておけば、被操作端末がネットワークに接続されていなくても操作が可能だ。OS起動前の機器操作サポート、無線LAN接続不良時のサポートにも対応する。
OSアップデートなど予期せぬOSの再起動時にも状況確認や画面操作が可能で、遠隔PC操作が必要ない場合にはセキュアなウェブカメラとして利用できるとしている。
同社は、医療機関や介護施設のITに関する開発・支援を行う企業。同社によると、医療機関ではセキュリティ上の理由から、ネットワークに接続されていない・ネットワーク接続が禁止されているPCや医療系IT機器があることに着目していたという。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、医療機関や介護福祉施設への立ち入りし難い状況が続いている。特に、電子カルテ端末や医療機器のトラブル時のサポート体制は十分とはいえず、現状では営業スタッフが訪問し、さらにエンジニアのサポートを電話で受けるような状況にあるという。
そこで同社は、医療現場に遠隔サポートを支援するサービスが必須であると考え、OKリモートの開発に着手した。同時に、同サービスが多様な業界でPCやIT機器の管理やサポートに関する多くの問題を解決することが判明したことから、さらに開発をすすめ、発売を決定した。
同社によると、インターネットに接続されていない端末の操作や、意図せずインターネットに接続できなくなってしまった端末の操作、新たなソフトのインストールが禁止されている端末の操作やサポート、ソフトのインストール方法が分からないユーザーへの遠隔サポート、訪問できない現場や遠隔サービスのサポートなどを想定。さらには、サポートエンジニアが拠点に待機し、セールス担当が現地訪問した場合の遠隔サポートなども行えるという。
同社では、多様な業種・サービス向けにBtoBおよび、BtoCで提供するとしており、LTE通信モジュールを別途2021年2月頃発売開始予定(本体の通信は、BluetoothとWi-Fiに対応)。
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