AI未来肌シミュレーションは、2019年4月にスタートした、プロのパーソナル診断がスマートフォンでできる「パーソナルAIメイクアドバイザー」、2020年9月にスタートした眉分析が可能な「AIアイブローシミュレーター」に続く3つめのサービスとなる。このほか、店頭向けには2020年7月に「パーソナルファンデーションカラーチェック」も開始している。
パーソナルファンデーションカラーチェックもAI未来肌シミュレーションも、店頭で診断された結果の詳細は、自身のスマートフォンアプリで見られるようになっている。店頭とアプリの連携がしっかりできているのは、オルビスがブランド体験と顧客価値を高める戦略としてDXを推進しているからだ。
オルビス 代表取締役社長の小林琢磨氏は、「ORBISアプリのダウンロード数は307万件(10月31日時点)、月間アクティブユーザー数は59万人(2020年実績Ave)。パーソナル診断もリアルですると2万円、3万円するものをアプリで無料提供している。アプリと店舗を併用している人が多い」と特徴を説明する。
実は、通販向け出荷ラインに無人搬送ロボット(AGV)を導入し自動化促進するなど、流通面にもテクノロジを取り入れている。1オーダーに対して1台のAGVを割り当て、集荷から検査梱包までの一連の流れを遂行させている。計330台それぞれのAGVが、AI技術を活用した優れた制御システムから指示を受け、集荷から検査・梱包作業場所まで最適なルートで走行し、循環する仕組みを持つ。
このシステムの導入により、「生産性が3割アップし、人が密にならない。コロナだからやったわけではなく2年半かけて生産性を上げてきた。サステナブルであるためのDXを実証している」(小林氏)
オルビスには、創業当時より「本来の力を信じ、不要なものには頼らない」という思想があるという。「創業時から“スマートエイジング”という考え方をしている。誰かと比較するでも価値観としてこうあるべきというものでもなく、自分がどういう年齢の重ね方をしていったら納得できるか。アンチエイジングは年齢を重ねることをネガティブに捉えるので真逆。伴走者でありたいという考え方をもとに進化させている」(小林氏)とし、テクノロジーを活用した高い体験価値を追求し、今後の成長戦略を推進していくとした。
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