日本電気(NEC)は11月20日、ページプリンタ「MultiWriter」シリーズの最上位モデルとして「Color MultiWriter 3C750」と「Color MultiWriter 3C730」の2機種を発表した。
ペーパーレス化が推進されている一方で、確認のしやすさや見た目のわかりやすさが価値を生み出す現場もまだ多くある。医療機関における健康診断結果レポートや病院給食用の食札の印刷はその代表例だ。
このほか、流通業でのPOPや値札の作成、学校の試験用紙や副教材の出力、自治体での各種通知書類の作成など、日常的に大量・高速印刷を行う業務を対象にし、今後3年間で2機種合計5000台の販売を目指す。
希望小売価格は、Color MultiWriter 3C750が53万6000円(税別)、Color MultiWriter 3C730は42万4000円(税別)。出荷は、12月8日を予定する。
新製品2機種は、約150万ページの印刷が可能な高耐久性を有するページプリンタ「MultiWriter」シリーズの最上位モデル。Color MultiWriter 3C750ではさらに、ホチキス留めや中綴じ製本などを自動化するフィニッシャの追加に対応。トレイモジュールおよび、大容量トレイモジュールを追加することで、最大4640枚の大容量給紙も可能となっている。
従来機(Color MultiWriter 9600C)と比べ、印刷速度を最大約12%高速化(Color MultiWriter 3C730との比較)するとともに、印刷ニーズの多様化に対応するため、流通業の店頭POPで使われるような厚さ(坪量)300g/平米の厚紙や、チラシなどに用いられる厚さ52g/平米の薄紙など、多様な用紙への印刷に対応する。
また、Color MultiWriter 3C750ではカラー印刷の速度を従来機の50ページ/分から55ページ/分、Color MultiWriter 3C730ではカラー・モノクロ両方の印刷速度を従来機の40ページ/分から45ページ/分へと向上。両機種ともに、スリープ状態からの復帰時間を従来機の約15秒から約6秒に短縮している。
加えて、マルチライタシリーズのA3用紙・カラー対応ページプリンタとして、新たに5型タッチパネルを搭載。印刷ジョブの選択実行や取り消し、本人認証時のパスワード入力などをタッチパネルで行えるようになった。
無線LANを含む最大3系統のLANの同時接続と、認証サーバを別途用意せずにプリンタ本体でICカードによるユーザー認証が可能なサーバレス認証印刷にも対応する(2系統目の有線LANと無線LAN、サーバレス認証印刷に必要なICカードリーダはオプションで用意)。
新製品は、GIGAスクール構想への対応に向けて、1人1台の学習者用端末として学校で導入が進んでいるChromebookからの印刷にも対応する。これまで多く使われてきたGoogleCloud Printが12月でサービスを終了となる。GoogleCloud Printに代わる印刷方式として、「CUPS/IPP方式」に対応。高額なオプションなしに印刷できる。また、Googleスプレッドシートのようにアプリが印刷機能を持っている場合、より詳細な設定が可能だ。
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