TikTokの親会社である字節跳動(バイトダンス)に対し、対米外国投資委員会(CFIUS)は米国時間11月13日、米国事業の売却期限を15日間延長することを認めた。また、TikTokは米国で提供禁止される恐れもあったが、連邦裁判所はその禁止措置を差し止めた。
Donald Trump米大統領は8月、バイトダンスに対し、11月12日までに米国事業売却を求める大統領令を発動した。TikTokはCFIUSに対し、30日間の延長を求めた。CFIUSは、外国企業による米国企業の買収が国家安全保障に対する脅威となり得るかを審査する委員会だ。13日に裁判所に提出された文書によると、CFIUSは期限を15日間延長し、11月27日とした。
バイトダンスは、ソフトウェア企業Oracle、小売大手Walmartと提携することで暫定的な承認を得ているが、最終決定には至っていない。経営権や、国家安全保障に関する懸念が解消されるかなど、取引の条件をめぐる混乱も生じている。
TikTokは、そうした懸念は無用だとしているが、米政府の懸念を解消するために同社が提案した解決策について、Trump政権からフィードバックを受けていないと述べている。CFIUSを管轄する米財務省は、バイトタンスに対し、必要な手続きを明確に示していると主張している。Trump政権が沈黙を続け、期限が迫る中、TikTokは10日、米国事業の売却期限の延長を裁判所に申し立てた。ホワイトハウスはコメントを控えた。
またTrump大統領は、TikTokが収集するデータが「中国共産党による米国人の個人的かつ私有の情報にアクセスを可能にする」恐れがあるとの懸念から、米商務省が執行する米国とバイトダンスの取引の全面的な禁止を命じていた。ペンシルベニア州などの連邦裁判所はこの禁止命令を差し止めている。
商務省は12日、Trump政権がこの裁判所の判決に上訴している中、TikTokの禁止措置を発動しないことを認めた。つまり、米国人は現時点で、TikTokをダウンロードして利用することができる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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