LINE、ギグワーク市場に参入--スキマ時間をマッチングする「LINEスキマニ」を発表

 LINEは11月12日、新しい働き方を実現するためのソリューションとしてギグワーク市場(単発雇用サービス)への参入を発表。あわせて、企業とユーザーの“スキマ”時間をマッチングする求人サービス「LINEスキマニ」を、2021年2月24日から提供を開始する。一定数の企業との運用をソフトローンチとしてリリースし、ユーザーと企業の評価データによるマッチングなどの機能を実装し、2022年春からの本格提供開始を目指すという。

 同社では、2019年6月に行った自社による調査で、約6割が「隙間時間に働きたい」と回答したという。特定の企業や就業形態に依存しないという個人の働き方や雇用環境の変化に伴い、隙間時間を有効活用したい求職者が多く、コロナ禍においてその意向を持つ方は増加傾向にあると見込む。一方で、人材を採用する側の企業も一定量発生する突発的な人材不足や雇用のミスマッチによる早期退職などで、利益創出の機会損失が常に発生しているという。

 LINEスキマニは、コミュニケーションプラットフォームであるLINEが両者のニーズをつなぐことを目的としたもの。雇用形態に囚われず、時間に対しての対価の支払いに加え、ユーザーのスキルを活かした価値に対しても評価がなされる、「PAY FOR TIME+VALUE」の実現に向け、隙間時間の有効活用をサポートするものという。ちなみに名称については、「ちょっとした隙間時間」「スキル」「好きな仕事」という3つの「スキ」を「お金(money)」に変える世界観をユーザーに提供することも目指していることからつけられたとしている。

ワーカーと企業の要望
ワーカーと企業の要望

 求職者は、LINEスキマニの公式アカウントを友だち登録するだけで、別のアプリをダウンロードすることなく、LINEアプリ上で求人を探すことが可能。月間利用者数8600万人が利用するLINE上で人材を探すことが出来るプラットフォーマーとしての強みを活かし、全国どこでも募集が出せる、働き先が見つかるという、採用力のあるサービスを目指すという。

 企業側のメリットとして、求人の募集からマッチング、採用、勤怠管理、給与の支払いまでを代行して行い、ワンストップサービスにより工数削減を実現。求人への応募から、勤務を開始出来る最短時間は4時間を予定。また単発雇用の大きな課題に、即戦力判断の難しさがある。LINEスキマニでは「職務経歴」「勤務評価」「勤務状況」を蓄積することにより、これまで解決できなかった質の担保を実現。高い能力を持ったユーザーにはより良い条件の求人をマッチできるサービスを目指すという。この機能は2022年春頃の実装予定としている。

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