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心理的依存に効果、日本初のニコチン依存症治療用アプリが保険適用--12月1日から処方 - (page 2)

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COチェッカーで計測、スマホアプリで禁煙を支援

 CureAppが提供する治療用アプリは、医薬品による「薬物療法」や、手術などによる「外科療法」とは違い、考えや生活習慣を改善して行動変容を引き起こすのが治療効果だと佐竹氏は語る。

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薬物療法や外科療法ではなく、「行動変容」という新たな視点で治療を行うのが治療用アプリの大きな特徴だ
薬物療法や外科療法ではなく、「行動変容」という新たな視点で治療を行うのが治療用アプリの大きな特徴だ

 「診察時には患者に寄り添って深く介入できるが、診察が終わって患者が外に出た時間、在宅時間などには直接介入できないのが現在の診療現場の課題だ。治療用アプリでは在宅時に直接ソフトウエアで患者に介入できるのが大きな価値で、安い研究開発費用で作れる割に効果が高い。費用対効果が極めて高いだけでなく、医療費適正化や医療格差の改善にも寄与できる。診療を対面ではなくてオンラインで行う『オンライン診療』とは違い、ソフトウエア自身が治療介入するというのが特色だ」(佐竹氏)

診療時以外にもスマートフォンアプリを通じて患者の生活に介入できるのが治療用アプリの特徴となっている
診療時以外にもスマートフォンアプリを通じて患者の生活に介入できるのが治療用アプリの特徴となっている
治療用アプリとオンライン診療の違い
治療用アプリとオンライン診療の違い

 CureApp SCの保険点数は在宅療養指導管理料の「導入期加算」として140点(1400円)に加えて、「在宅療養指導管理材料加算」として2400点(2万4000円)、併せて2万5400円となる(保険適用時に患者が支払う金額はその2~3割である5080円~7620円)。禁煙治療補助システムという位置付けとなっている。

保険適用が生み出す3つの価値
保険適用が生み出す3つの価値
現状では禁煙治療をしても約7割ほどが再喫煙してしまう結果になっているという
現状では禁煙治療をしても約7割ほどが再喫煙してしまう結果になっているという
CureApp SCの臨床試験結果。通常の禁煙治療よりも有意な結果が出たとのことだ
CureApp SCの臨床試験結果。通常の禁煙治療よりも有意な結果が出たとのことだ

 「禁煙治療においては、補助薬や禁煙指導など、3カ月間で6万4000円ほどの医療費がかかる。その医療費に加えて2万5400円のうちの2割か3割の負担分がかかるというイメージだ。スマートフォンアプリはAppStoreやGoogle Playからダウンロードするが、ダウンロード後に医師から処方された『処方コード』と呼ばれるパスワードを入れてアクティベートすることで使えるようになる」(佐竹氏)

 アプリには「チャット」「学ぶ」「実践する」「記録する」といったメニューが並ぶ。患者は毎日COチェッカーによって呼気中の一酸化炭素濃度を計測し、「学ぶ」メニューから禁煙成功につながる方法を学習したり、「実践する」メニューから環境改善や行動パターン変更につながる方法を実践したりしていく。

スマートフォンアプリのチャット画面
スマートフォンアプリのチャット画面
動画で学ぶこともできる
動画で学ぶこともできる
「実践する」の画面で実際に患者の行動を促す
「実践する」の画面で実際に患者の行動を促す
COチェッカーのデータなどを記録を一覧できる「記録する」の画面
COチェッカーのデータなどを記録を一覧できる「記録する」の画面
「記録する」の画面で日付をタップすると、その日の体調などを入力できるようになっている
「記録する」の画面で日付をタップすると、その日の体調などを入力できるようになっている
パーソナライズされた「マイページ」の画面
パーソナライズされた「マイページ」の画面

 「入力した数値や行動などによって、アルゴリズムに基づいて励ましのメッセージを出したり、依存症の理解や行動療法についての動画を自動で配信したり、実際に禁煙が続けられているかどうかを管理したりする。依存症を退治する上で必要な行動療法と呼ばれる心理療法をアプリがしっかりフォローするところが重要なポイントだ。禁煙を続けていると呼気中の一酸化炭素濃度の数値がよくなっていくので、吐いた息がクリーンになることを実感することで禁煙を続ける動機付けにもつながる」(佐竹氏)

 従来の禁煙外来は3カ月間の通院と2~3カ月間にわたる投薬というのが基本だったが、「3カ月を超えた半年間で治療を行うというのは本品からできた新しい治療スタイルだ」と佐竹氏は語る。

 「もっと長い期間やるべきだという声は臨床側から上がっていたが、保険算定上は最大3カ月となっている状況だった。その3カ月間も、従来は医師が5回しか介入することができなかった。最初の3カ月間においても、在宅においてフォローすることで治療効果を高めることにつながる」(佐竹氏)

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