英国のモバイル通信事業者は、1社のネットワークでしか使えないSIMロックのかかった端末の販売を禁止される。英国の通信規制機関であるOfcomが現地時間10月27日、この新しい規則を発表した。施行は2021年12月の予定だ。
EE、Vodafone、Tesco Mobileなど、英国の複数のモバイル通信事業者が、他のプロバイダーのSIMカードが使用できない契約の下で端末を販売している。つまり、端末所有者は、契約満了後も同じ端末を使い続けたい場合、SIMロックを解除しなければ他の通信事業者に乗り換えることができない。 O2、Three、Virgin、Skyなど、一部の英国通信事業者は既に、SIMフリーの端末を販売している。
通信事業者は、一般的に低料金で端末のSIMロックを解除できるようにしているが、Ofcomの調査によると、その手続きは、他社への乗り換えを抑制するようなものになっている場合が多い。事業者を乗り換えた人のほぼ半数が、乗り換え時に問題に遭遇したという。例えば、コードを受け取るまでにかなりの時間がかかったり、端末がロックされているのに気づかずに他社に乗り換えて一時的にサービスが利用できなかったりといった問題だ。
Ofcomの接続性担当ディレクター、Selina Chadha氏は発表の中で、「端末がロックされていることが、多くの人々にとって乗り換えを見合わせる理由になり得ることを認識している。そこで、モバイル事業者がロックのかかった端末を販売することを禁止する。これによって、人々は時間、お金、労力を節約し、より良い選択肢を検討できるようになるだろう」と述べた。
英国は欧州連合(EU)離脱を決めているが、欧州電気通信規則(EECC)に準拠する意向を示しており、ロック端末をめぐるOfcomの決定は、より広範なこの公約の一環だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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