Uberは米国時間10月26日、非白人運転手を差別している疑いがあるとして、元運転手から提訴された。この訴えは、乗客が運転手を1~5つの星の数で評価するシステムを問題とするもので、運転手が十分な高評価を維持できない場合は解雇につながる可能性がある。原告は、苦情が人種的な偏見に基づくとみられる場合でも、非白人運転手が解雇されることが多いと訴えている。
訴状によると、「星の数による評価システムを利用して運転手を解雇するUberのやり方は、2つの理由から人種に基づいた違法な差別に当たる。非白人運転手に差別的影響を与えるという点と、乗客が運転手に対して差別的な評価をする傾向があることをUberが認識しているという点だ。しかし、Uberはこのシステムを使い続けている」という。
原告のThomas Liu氏は、Uberが公民権法に違反しているとして、カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所に訴状を提出した。
Uberの広報担当者によると、同社は自社プラットフォームで偏見を抑制する措置を講じており、これには乗客が5つ星より低い評価を付ける場合により詳しい情報を求めることや、渋滞など運転手が対処できない問題による評価を削除することなどが含まれるという。
Uberが公表しているデータによると、米国のUber運転手の大半は有色人種だという。カリフォルニア大学サンタクルーズ校による別の調査も、サンフランシスコのUberおよびLyftの運転手は78%が有色人種であることを示している。
Liu氏はカリフォルニア州サンディエゴ在住で、自身の平均評価がUberの求める最低評価の4.6を下回った後、アカウントを無効にされたという。同氏はハワイ出身のアジア系で、ややアクセントのある話し方をする。訴状の中で同氏は、乗客がそのアクセントについて、攻撃的または非友好的な態度をとり、コメントを記入した可能性があるとしている。同氏は人種的偏見が一部乗客の評価に影響したと考えており、雇用に関する判断に顧客の評価を使うUberの仕組みは差別的だと主張している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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