YouTubeは米国時間10月15日、QAnonやPizzagateなどの誤った陰謀論に誰かが関与していると主張する動画を禁止することを、公式ブログで発表した。ヘイトスピーチや嫌がらせに関するポリシーを改定し、陰謀論を理由に個人やグループを攻撃する動画を削除するという。過去には、そうした動画が実世界の暴力の正当化に利用されたことがあった。根拠のない陰謀論を唱えるQAnonは、この3年間で勢力を増している。
QAnonとは、例えば、悪魔を崇拝する民主党員の集団、子供の人身売買に関与する富豪、大統領の暗殺を画策するディープステート(影の国家)といった、虚偽の信念およびそれを支持する人々を指す。Pizzagateは、Hillary Clinton氏が小児性愛者組織に関わっているとする誤った陰謀論だ。どちらも虚偽であることが分かっている。
しかし、その陰謀論がインターネットの端々に出現し始めてからの3年間で、特に2020年に入って米大統領選に向けた準備が加速する中、QAnonは勢力を増している。
YouTubeは15日の発表の中で、「常に言えることだがコンテキストが重要であるため、個人や保護対象のグループを攻撃することなくこうした問題やコンテンツを論じる報道は、掲載が許可される。当社は更新したポリシーの適用を即日開始し、今後数週間のうちに取り締まりを強化していく」と述べた。同社はインターネット最大の動画サイトとして、20億人を超える月間ユーザーを擁している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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