Facebookは米国時間10月14日、気候変動との闘いをサポートするプロジェクトの一環として、再生可能エネルギーを貯蔵および利用するための新たな手段の開発に取り組む科学者を、人工知能(AI)で支援すると発表した。
Facebookはカーネギーメロン大学と提携して、太陽エネルギーと風力エネルギーの利用を促進するという。これは大気汚染や地球温暖化の原因となる化石燃料を燃やすよりもクリーンなエネルギー源だ。
再生可能エネルギーの利用に伴う課題の1つは、常に風が吹いたり日光が照りつけたりしているわけではないため、時には数週間から数カ月間にわたり、エネルギーを貯蔵する必要があることだ。電池を使えば余った再生可能エネルギーを貯蔵できるが、特に大規模な電力網を使用する必要がある企業の場合、この方法では高額な費用がかかるとFacebookは指摘する。
Facebookは「Open Catalyst Project」と呼ばれるこの新たな取り組みで、余った太陽エネルギーや風力エネルギーを水素やエタノールといった他の燃料に変換する、新たなソリューションの開発に注力する。プロジェクトの目標は、こうした化学反応を加速する低コストの触媒(catalyst)を見つけ出し、再生可能エネルギーをより低コストで貯蔵できるようにすることだ。考えられる元素の組み合わせが非常に多いため、新しい触媒の発見には困難が伴う。だが、AIがあれば、研究施設で使われているシミュレーションよりも短い時間で、原子間相互作用を予測できるという。AIの力を借りることで、予測プロセスにかかる時間を数日から数秒に短縮できる可能性があるとFacebookは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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