YouTubeは米国時間10月14日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連の偽情報に対する同社のポリシーを更新し、この呼吸器系疾患のワクチン接種に関する虚偽のコンテンツを禁止した。
世界最大の動画プラットフォームとして20億人を超える月間訪問者数を誇るYouTubeは、今回のポリシー変更で、世界保健機関(WHO)または地域の保健当局が発信する「エキスパートコンセンサス」と矛盾する内容を含んだコンテンツを削除することにした。この偽情報には、ワクチン接種で死亡したり不妊になるといった、根拠のないコンテンツが含まれるとしている。
YouTubeではこれまで、COVID-19の治療法や予防策に関する偽情報の公開を禁止するルールがあったが、14日付の更新では、ワクチンに関するコンテンツを具体的な対象としている。なお、同社は2月以降、COVID-19関連の誤解を招く情報を含む動画を20万件以上削除したとしている。
今回のポリシー変更の背景として、各社プラットフォーム上で拡散される偽情報をめぐって、巨大IT企業に厳しい監視の目が向けられていることがある。Google傘下のYouTubeは、郵便投票から医療関連の偽情報にいたるまでのあらゆる虚偽コンテンツを削除しようと努めてきた。新型コロナウイルスの世界的流行が続く中、それはますます重要な使命となっている。研究者らが競って新型コロナウイルスのワクチン開発を進めるにつれ、偽情報の問題は深刻化する一方だ。YouTubeは2020年に入って、COVID-19関連の偽情報を含む「Plandemic」動画の拡散の封じ込めに悪戦苦闘していた経緯がある。
なお、Facebookは13日、ワクチン接種を妨げる広告を禁止することを発表したが、各種ワクチンに関する法律や政府方針に賛成または反対を表明する広告は今後も許容するとしていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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