配車サービスを展開するUberは、ドライバーを従業員として区分することを回避しようと、カリフォルニア州の住民投票法案に多額の資金を投入している。そうした中、同社のエンジニアであるKurt Nelson氏が米国時間10月6日、このキャンペーンに反対する意見を発した。同氏はTechCrunchに寄稿した論説記事の中で、Uberはドライバーの利益を考慮していないと主張した。
「Uberが成り立つのは、安くて速いからだ。(中略)しかしそれは、無数のドライバーたちがプライベートな時間を車の中で過ごし、まったくの無給で客待ちをしているからこそ、実現できるものであることが分かってきた。ドライバーたちは、無償奉仕でそのサービスを支えている」(Nelson氏)
同氏はソフトウェアエンジニアとしてUberに2年間勤務しており、同社の「Android」版アプリ用のコードを作成しているという。大学時代は、配車サービスLyftのドライバーを務めており、その経験から、ドライバーになることがどのようなものか、そして福利厚生なしで働くことがどれだけ困難であるかを理解していると述べている。
UberやLyftをはじめとするギグエコノミー企業は現在、ドライバーを独立請負業者として区分している。独立請負業者は、ガソリン代、車両維持費、自動車保険などの費用を自分で負担しなければならない。またドライバーは、最低賃金の給付や健康保険、有給病気休暇といった福利厚生サービスも受けられない。ドライバーが従業員として区分されれば、その費用の多くが企業の負担となる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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