――アプリの通知を受けたとき、どう感じましたか?
明け方にふと目が覚め、スマホの画面を見たときに通知を発見して、「まさか」と思いました。アプリを起動すると、本当に「陽性者との接触確認」が出てきて、これは不具合ではなさそうだと。会社への報告、これから当面のスケジュールをどうしようとか一気に不安になりました。
――いつの接触をいつ通知として受け取りましたか?
8月30日の接触を9月9日に受け取りました。
――通知を受けた後、どう対応しましたか?
まずは会社に報告した結果、2週間が過ぎるまであと数日というタイミングでしたが、念のために在宅ワークとすることになりました。もともと在宅ワークを基本としていましたが、直接お会いする機会も増えてきた矢先だったので、オンラインミーティングに切り替えたりスケジュールを変更していただいたり、その日限りのイベント的なものなどは断念するご連絡をしたりして対応に追われました。
――接触日に思い当たることはありましたか?
その日は徒歩で行ける範囲のジムに行ったぐらいだったので、スマホを置きっぱなしにした更衣室でしょうか。ただ、特に誰かと話すような接触はしていませんでした。
――PCR検査は受けましたか?また、なぜ受けようと思いましたか。
結果としては受けました。自覚症状はゼロだったのですが、もしかすると無症状感染だったらどうしようという自身の不安が一つ。そして、事情を話してスケジュール変更のお願いをしたとき、「陰性であることを願っています」といったコメントを数名からいただいて、やはり検査を受けたほうが周りからは安心してもらえるのかな、と感じたからです。
ただ、PCR検査を受けるのは簡単ではないなとも感じました。まず、COCOAアプリのガイドをもとに、検査をしようと相談センターに連絡を試みましたが、「武蔵野市」「三鷹市」は該当するところがなく、別途検索して「多摩府中保健所」が所轄だとわかりました。そこから先も結構な困難で。「多摩地区は医師の判断がないと受けられないという状況」と言われました。
COCOAで通知が出たら、希望者は検査ができる通達が厚労省から出ているはずと聞いてみたのですが「多摩地区はその旨は承知しているものの、検査ができる数が限られているので、症状がある人が優先で、感染者との明らかな接触がない場合は、いまだ病院の判断がないと検査ができない」という旨を言われました(9月9日時点)。
保健所によれば、明らかな濃厚接触(マスクを外して1メートルの範囲で15分以上の会話)がなければ、通常通りの生活をするよう案内しており、職場などにも「保健所がそう言っていた」と言ってもらって大丈夫、とのことでした。
念のため、COCOA通知に対応した病院を教えてもらったのですが、そのうちの徒歩で行けそうな病院に連絡したところ、検査はできるけれど症状がなければ一週間後と言われました。
たまたま検索で自宅と同じ路線沿いにオンラインで予約ができ、その日に検査が受けられるクリニックを見つけました。区域が異なっても受けられることを確認し、翌日に空いている時間を見計らって検査を受けに行きました。そのクリニックを見つけなければ、検査は受けなかったかもしれません。
――検査のしやすさはどうでしたか?検査費用は?
唾液で検査ができるので、痛みもなくすぐに終わりました。壁に梅干しの写真が貼ってあることに気づき少しなごみました(笑)費用は、検査費は無料でしたが、クリニックだったので「初診料」と「院内トリアージ実施料」がかかり、自己負担は1760円(3割負担)でした。
――何日で検査結果が出ましたか?結果が出るまではどう対応しましたか?
もし陽性だったら、翌日の夕方までに電話で連絡をすると言われました。最終的な検査結果は翌々日の昼にウェブサイトで確認できました。検査をしてから検査結果が出るまでは外出せずに過ごしました。
――COCOAアプリについてどう感じていますか?
システムのしくみ上、電車で近くに乗り合わせていたという程度でも通知されるため、いわゆる濃厚接触の定義でなくても通知される可能性があると身をもって感じました。
なにか症状があったらすぐにでも検査を受けるいいきっかけになると思うのですが、症状がない場合は無症状感染者かもしれないと不安がつのります。また、検査を受けたことで、同居の家族(同様に症状なし)の仕事にも大きな影響を与えてしまい、申し訳なくなりました。
通知によって体調の変化にいつも以上に慎重になれますし、万が一体調に変化があったときにも検査を受けやすくなり、感染の拡大防止に有効だと感じます。ただ、(気をつけながら)普段通りの生活をするか、慎重に自粛するかを急に迫られることになるので、自覚症状がなく通知を受けた場合の対応が悩ましいな、とも感じたのが正直なところです。
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