ソニー、世界最小・最軽量のフルサイズミラーレス「α7C」発表--税別約21万円

　ソニーは9月15日、フルサイズミラーレス一眼カメラ「α」シリーズの新製品「α7C」と、新レンズ「FE 28-60mm F4-5.6」を発表した。発売日は10月23日で、9月18日10時より予約販売受付を開始する。

ソニーの新型ミラーレス一眼カメラ「α7C」

　α7Cは、ボディ内手振れ補正を搭載したフルサイズミラーレスカメラとしては、世界最小・最軽量システムを実現したモデル。バッテリー、メモリーカードを含む質量は約509グラム。フルサイズモデル「α7III」と比較するとサイズ・質量ともに約8割となっており、APS-Cセンサー搭載モデル「α6600」とほぼ同等のサイズ・質量となっている。

　幅約124ミリ、高さ約71.1ミリ、奥行き約59.7ミリのボディは、モノコック構造を採用し剛性を確保。トップカバーやフロントカバー、リアカバーにはマグネシウム合金を採用し、防塵・防滴に配慮している。ボディカラーは、α7シリーズでは初めて、シルバーとブラックの2色を設定する。

ボディカラーはシルバーとブラックの2色を展開

　センサーは裏面照射型で、有効画素数は2420万画素。画像処理エンジンには「BIONZ X」を採用し、常用ISO感度は100-51200をカバーする。手ブレ補正ユニットは、新開発した光学式5軸ボディ内機構を搭載している。オートフォーカスは693点の像面位相差検出AFセンサーを搭載。撮像エリアの約93％をカバーする。像面位相差検出AFとコントラスト検出AFの併用による「ファストハイブリッドAFシステム」により、AF-Sモード時のAF検出輝度範囲の下限値はEV-4を実現している。また、リアルタイムトラッキングやリアルタイム瞳AFにも対応する。

　シャッターユニットは、小型の電磁駆動シャッターを採用した新開発のもの。メカシャッター、サイレント撮影時ともに、最高で秒間約10コマのAF/AE追従連写性能を持つ。バッファメモリーの大容量化やUHS-II対応SDカードスロットなどにより、JPEG撮影時は約223枚、圧縮RAW撮影時は約115枚、非圧縮RAW撮影時は約45枚の連続撮影が可能となっている。シャッタースピードは、メカシャッターでは最大1/4000秒、電子シャッターは最大1/8000秒に対応する。

新開発したシャッターユニット

　動画性能は、4K/24fps・30fpsや1080p/120fpsでの撮影に対応。4K/24fpsでの撮影時には、6K解像度での全画素読み出しが可能だ。S-Log2や14ストップのダイナミックレンジを確保するS-Log3での撮影も対応する。また、ボディ上面に配置したMOVIEボタンやバリアングル液晶モニターを搭載。自撮りやローアングルでの撮影にも配慮している。

　USB端子はType-Cに対応。充電・給電機能を備える。Wi-FiはIEEE 802.11acをサポートする。

　α7Cと同時に発表したFE 28-60mm F4-5.6は、最大径66.6ミリ、長さ45ミリ、質量約167グラムと、世界最小・最軽量のレンズ。非球面レンズ3枚を配置し収差を抑えている。最短撮影距離は、広角端で0.3メートル、望遠端で0.45メートル。また、防塵・防滴にも配慮した設計としている。

世界最小・最軽量を実現したレンズ「FE 28-60 F4-5.6」

　ソニーはこのほか、フラッシュ「HVL-F28RM」も発表した。電波式ワイヤレス通信に対応しており、カメラ本体の顔検出と連動し、フラッシュの光量やホワイトバランスをカメラ側で調整する機能を持つ。従来機種の「HVL-F32M」より高さは約30％減、体積約12％減、質量約7％減となっており、防塵防滴にも配慮している。

電波式ワイヤレス通信対応フラッシュ「HVL-F28RM」

α7Cのボディ単体とレンズキットは、10月23日に発売。ボディ単体の市場推定価格は約21万円前後、レンズキットは24万円前後としている。EF 28-60mm F4-5.6は単体では2021年春の発売予定で、希望小売価格は6万円。HVL-F28RMは12月11日の発売を予定しており、希望小売価格は2万7170円となっている。