米小売大手Walmartがドローン配送に参入する。同社は米国時間9月9日、ノースカロライナ州で食料品や日用品をドローンで配送するパイロットプログラムを開始した。
Walmartは、ドローンを利用した配送と梱包の経験を積むことを目的に、ドローン配送を手掛けるFlytrexと提携してこのプログラムを実施する。およそ1週間前には、Amazonが米連邦航空局(FAA)から、商用ドローン配送プログラムを展開するための認可を取得している。
Walmartはそれほどドローンに注力してこなかったが、関心は示しており、数十件ものドローン関連特許を申請しているほか、自社倉庫内で在庫の移送にドローンを試用していた。
特に新型コロナウイルスの感染が拡大し、多くの顧客が実店舗を避けて、非接触で買い物する手段を求めていることから、ドローンまたはロボット配達というコンセプトに対する関心が高まっている。Alphabet傘下のWingがバージニア州で展開するドローンパイロットプロジェクトや、新興企業Starship Technologiesの歩道を走るロボットは、既に需要の高まりを見せている。
ドローンが主流のサービスになるまでにはまだ、膨大な規制関連の作業が必要なため、ドローン配送が直ちに全米で日常的に見られるようになると期待することはできない。しかし、その重要性が高まり始めれば、Walmartも、既にドローン配送のコンセプトに取り組んでいるAmazon、Alphabet、UPSに追いつく必要がある。
今回のパイロットプログラムは、FlytrexとWalmartの提携による2件目のテストプログラムだ。Flytrexは4月、ノースダコタ州グランドフォークスにWalmartの配送ハブを設置し、店舗から顧客の裏庭まで食料品を配送できるようにした。
Walmartは、Nuro、Ford、Gatikとともに自動運転車による配達実験も実施している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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