スマートフォンでは、立体視可能な3D写真を生成するため、2つ以上のカメラモジュールで深度情報付き写真を撮るモデルが珍しくない。また、各カメラモジュールに異なる焦点距離のレンズを使うことで、高いズーム比を無理なく実現させているものもある。
これに対しXiaomi Technology(シャオミ)傘下のBeijing Xiaomi Mobile Softwareは、2つのカメラモジュールを組み合わせて広角撮影する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間7月30日に「CAMERA MODULE AND TERMINAL」(公開特許番号「US 2020/0244878 A1」)として公開された。出願日は2019年10月28日。
この特許は、広角撮影用でないレンズを装着した2つのカメラモジュールを使い、広角撮影できるようにする技術を説明したもの。広角撮影時には、両カメラモジュールの向きをそれぞれ反対方向へやや変えることで広い範囲をカバーする。撮影した2つの画像や映像を組み合わせることで、仮想的に広角撮影を実行する。
カメラモジュールの向きを変えて広角撮影するため、広角レンズを使わず広い範囲を1枚の写真に収められる。広角撮影しない場合には、3D写真などを撮るための2眼カメラとしても使える。
カメラモジュールの向きを変える機構さえ組み込めれば、コンパクトカメラのようなデバイスだけでなく、スマートフォンやタブレットなどにもこの特許は適用可能だ。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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