今やアマゾンでは、買えないものはないほどさまざまなジャンルの商品が扱われており、本にまつわるサービスのみならず、映画や音楽まで楽しめる。2001年からアマゾンを利用している筆者にとっては、「気がついたらいろいろあった」という感じだ。アマゾンの成長に伴って、自分の生活がどんどん便利になるのをずっと感じてきたため、本書で明かされる「どのように新しいカテゴリーが出来上がってきたのか」という話は非常に興味深い。
本書は、複雑に巨大化したアマゾンで、ヘルス&ビューティーやアパレル関連のビジネスの立ち上げに尽力した著者が、新しいビジネスを始めるための実践的な方法について伝授する。アマゾンで普通だったやり方が、外に出た場合は変えなくてはならなかったことなどについても言及されており、「こうやれば必ずうまくいく」ようなうまい話を持ち出すのではない。アマゾンの中だけでなく、アマゾンから独立して自身のビジネスを立ち上げた際の経験も合わせて語られるので、大企業の内と外の両方の視点から、ビジネスの進め方が分かる。
一見、次々とビジネスを展開し、どれも順風満帆だったように見えるが、その実、一つ一つ地道に、計画的に、時には大胆に、失敗もしながら進んできて、よやく「今」があるようだ。その苦労を感じられるからこそ、ビジネスで重要なこと、大切にしなければならないことも伝わるのだろう。
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