Qualcommは、米連邦取引委員会(FTC)が同社を相手取って起こしていた訴訟で逆転勝訴した。米連邦控訴裁判所は、Qualcommのライセンスポリシーは反競争的ではないと判断した。第9巡回区控訴裁判所は米国時間8月11日、連邦地方裁判所の判決を破棄し、Qualcommの商慣習に対して発した世界規模の終局的差止命令を無効とした。同社はこの差止命令により、競合他社とのライセンス契約の再交渉を求められていた。
判決文によると、Qualcommは競合するスマートフォンチップサプライヤーに対して反競争的で過剰な料金を課しておらず、またロイヤリティーを課して競争を阻害することはなかったという。控訴裁判所はさらに、Qualcommが2011年と2013年にAppleと交わした契約は、競争を大きく排除して、CDMAとLTEのチップ市場における同社の独占状態を維持するものではなかったとしている。
Qualcommは、2019年5月に地方裁判所がFTCの主張を認める判決を下した後に、控訴していた。この判決では、Qualcommが支配的な立場を利用して高いライセンス使用料を課すことにより、スマートフォンチップ市場の競合他社に不当に損害を与えているとされていた。
FTCは3年前、QualcommがAppleなどの顧客に対し、自社との排他的な契約を強要して、過剰なライセンス使用料を課しているなどとして同社を提訴していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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