リマールエステートは8月6日、香港・CM2とのパートナーシップ締結を発表した。アジアにおける不動産デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速化を目指す。
CM2は、「CM2プロパティプラットフォーム」によって、スマートコントラクトを活用した不動産取引を実現。不動産案件の検索や、不動産投資効率の向上のためのAIシステムを提供するとともに、不動産事業者や顧客との強力なネットワークを、北アジアの複数都市に持っている。
一方のリマールエステートは、「不動産テック案内所」の運営に加え、物件管理・顧客管理・情報配信・営業管理・成約増加を1つのシステムで完結できる不動産売買プラットフォーム「キマール」を自社開発する、不動産テック企業だ。
今回のパートナーシップにより両社は、情報と技術を相互に活用することで、新たな収益源を創出するとともに、新たな地域での新サービスの市場投入までの時間を短縮することで、高品質かつ非公開の物件を、海外の投資家に対して瞬時に提供していく考え。リマールエステートにとっては、日本以外の北アジアにおけるCM2の強力な投資家ネットワークにアクセスすることができ、CM2にとっては、日本市場を開拓する道筋になるとしている。
また、海外での不動産投資においては、複雑な法律や規制のプロセス、購入後の物件管理、キャッシュフローの透明性に加え、テナントとのコミュニケーションなどが、投資の妨げになるという課題があったという。CM2プロパティプラットフォームにより、購入プロセスをスマートコントラクトと統合し、購入から継続的なメンテナンスや税務までのキャッシュフローをオンラインで追跡することで、それらの課題解決を図る。
リマールエステートによると、不動産テックへの関心は大きく高まっており、資本市場においては2015年から750億ドル、ここ数年では数10億ドルが注ぎ込まれ、そのうちの約3分の1が、2019年に投資されているという。この巨大かつ急成長する市場においては、コストを削減し、利益拡大が見込める堅実なサービスを提供し、アフターコロナ時代にクロスボーダーのデジタルサービスを取り入れている企業が、さらなる成長を達成することができ、CM2はその一つであるとしている。
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