リノべるは8月4日、マイクロソフトが提供する「HoloLens 2」、および遠隔支援ソリューション「Dynamics 365 Remote Assist」などのMR(Mixed Reality:複合現実)技術を活用した遠隔施工管理における実証実験と、一部現場への導入実施を発表した。
リノべるによると、案件ごとに条件や躯体の状況が異なるリノベーションの住まいづくりでは、設計施工担当者が施工現場を訪問して、タイムリーな確認や意思疎通が重要となるが、建築、建設業界の長時間労働や、クリエイティブな業務に集中しづらいという課題の要因になっていたという。
HoloLens 2およびDynamics 365 Remote Assistは、製造現場や医療現場などにおいて活用されているサービスで、HoloLens 2のMR技術により、広さ、高さ、奥行きの三次元空間の把握や指定が、遠隔地でも可能になるというもの。
このプロジェクトでは、施工現場で現場担当者がHoloLens 2を着用し、Dynamics 365 Remote Assistを利用することで、オフィスにいる設計者と、Microsoft Teamsを通したコミュニケーションが可能となる。現場担当者の目の前には、設計者からの指示や設計図などの関連資料が、実空間上に提示され、オフィス側の設計者は、高解像度の映像で現場の確認が可能だ。
リノべるは、実証実験と一部現場への仮導入において、この技術の制約条件や、それに対応するための実オペレーションを検証することで、実際の業務装着を想定した今後の意思決定や、業務設計のインプットを生み出す機会にするとしている。
HoloLens 2の現場導入については、このサービスの強みが生きる複数の施工案件から開始し、6カ月程度の仮運用で、実際の利用における特性や相性を検証し、対象範囲の拡大を検討する。
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