人工知能(AI)を手掛ける中国企業が現地時間8月3日、Appleを相手に大規模な特許侵害訴訟を起こした。Xiao-i Robot(Shanghai Zhizhen Intelligent Network Technology)というこの企業は、同社が2004年に申請して2009年に取得した特許をAppleの音声アシスタント技術「Siri」が侵害しているとして、Appleに100億元(約1520億円)の損害賠償を求めている。
これはXiao-iがソーシャルメディアの投稿で明らかにしたもので、Reutersが最初に報じた。Xiao-iの投稿によれば、同社はAppleに対し、「Appleのスマートアシスタント製品Siriによる特許侵害(この製品の製造、利用、販売の約束、販売、および輸入を含むがそれに限定されない)をやめる」よう求めているという。
Appleは法廷で争う構えだ。
同社の広報担当者は、「この係争は8年続いている」として、「Siriは、ゲームやインスタントメッセージングに関する彼らの特許に含まれる機能を備えておらず、Xiao-i Robotがさらなる訴訟を提起したことは残念だ。最高人民法院に認められた独立鑑定士らも、AppleがXiao-i Robotの技術を侵害していないと結論付けている」と述べた。
この特許をめぐって両社が争うのは、今回の訴訟が初めてではない。Xiao-iは2012年に初めてAppleを訴えたが、Appleはこの特許が無効だとして審査を請求した。それ以来、この特許の有効性をめぐる争いは8年間にわたって続いていた。だが7月になって、中国の最高人民法院がXiao-iに有利な判決を下し、北京市高級人民法院が下した過去の判決を覆していた。
Xiao-iはこの判決に基づいて、当初の特許侵害を改めて主張している。自然言語処理を専門とするXiao-iによれば、同社は上海市高級人民法院に正式に提訴したという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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