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犯罪者や故人の家族のフリをする「不謹慎系YouTuber」が後を絶たない理由 - (page 2)

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「捕まらなければ目立てるしいい」という子も

 学校などで開かれるスマホの安全利用をテーマにした講演では、炎上の恐ろしさを伝えるために炎上後の実例について詳しく伝えている。炎上事例を見せると、多くの子は「怖い…」「やばい…」と真顔になる。ところが少数だが、「目立てるのはちょっといいな。捕まらなければ」と言っている学生もいた。彼にとっては、目立てることが一番の価値なのだ。

 SNSやYouTubeでは発信するコンテンツやオリジナリティが必要だが、そのようなものがある若者は多くない。ただし、注目されたい、人気者になりたい、お金持ちになりたいという願望は共通して持っているため、安易に叶えられそうなら手を出してしまう子もいる。そこで、Twitterで犯行予告を投稿して書類送検されたり、いわゆるバイトテロ動画や犯罪行為動画を投稿して炎上してしまったり、視聴者にそそのかされて衣服を脱いでアカウント停止処分になったりする子どもたちが出てきてしまうのだ。

 残念ながら、不謹慎系YouTuber動画は定番化してしまった。話題になっている事件の犯人や、芸能人の関係者と名乗るYouTuberは、今後も登場してくるだろう。最近も、奥さんに暴行した容疑でボビー・オロゴンさんが逮捕された直後、「ボビー・オロゴンの息子です」「弟です」「妹です」などの動画が多数投稿された。今後対応が徹底し、罰則が厳しくなりでもしない限り、残念ながらなくなることはなさそうだ。

 不謹慎系動画を投稿することはとても簡単だ。しかし、故人を侮辱したり、遺族を傷つける可能性が高く、けしてするべきではない。目先の欲求に惑わされず、自分の行動によってどのような影響があるのか、人を傷つけたり、将来的に投稿したものが残り続ける可能性について考えられることが大切だ。周囲の子どもたちに、願望を努力して叶える手助けやアドバイスをしてあげていただけると幸いだ。

 

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

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