米FCC、ファーウェイとZTEを「国家安全保障上の脅威」に指定

Corinne Reichert (CNET News) 翻訳校正: 編集部2020年07月01日 07時20分

 米連邦通信委員会(FCC)は米国時間6月30日、華為技術(ファーウェイ)とZTEを米国の安全保障を脅かす存在に指定するという最終決定を発表した。この判断を下したのはFCCのPublic Safety and Homeland Security Bureau(PSHSB)で、この決定により「米国の通信ネットワークをセキュリティリスクから保護」するために、年間83億ドル(約8960億円)にのぼるFCCのUniversal Service Fund(USF:ユニバーサルサービス基金)をこれら2社からの製品の購入や保守に充てることができなくなった。

Huawei
提供:Angela Lang/CNET

 FCCは2019年11月に、この基金をファーウェイとZTEに対して利用することを禁止したが、PSHSBによる30日の命令は、米政府からのすべての証拠を考慮した最終決定となる。

 「証拠の圧倒的な重要性に基づき、PSHSBはファーウェイとZTEを、米国の通信ネットワークと5Gの未来に対する国家安全保障上の脅威として指定した」とFCCのAjit Pai委員長は述べている。「両社は中国共産党や同国軍部と密接なつながりがある」(Pai委員長)

 米国政府は先週、ファーウェイが中国軍の支援を受けていると判断したことを発表した。米国防総省は米連邦議会に対し、中国人民解放軍の支援を受けていると判断した中国企業20社(ファーウェイを含む)の社名を記した文書を送付した。

 FCCは2月、ファーウェイとZTEのネットワーク機器を利用している米通信事業者からのデータ収集を開始。また3月にはDonald Trump米大統領が、通信事業者がファーウェイとZTEからのネットワーク機器の購入に政府基金を使用することを禁じる法律に署名していた。

 ファーウェイは2019年5月に米国の「エンティティリスト」に追加され、ブラックリスト入りしていた。この際、Trump大統領は、同社の米国での活動を基本的に禁止する大統領令に署名し、その理由としてファーウェイが中国政府と緊密な関係を持つことから生じる安全保障上の懸念を挙げていたが、それに対してファーウェイは米国政府からの嫌疑を繰り返し否定してきている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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