反トラスト法違反の懸念が高まる中で、Uber Technologiesは料理宅配サービスGrubhubとの合併交渉を中止する見込みだと米国時間6月10日にCNBCが報じた。同日、オランダ企業のJust Eat Takeaway.comがGrubhubを買収すると発表した。
5月には、いずれも民主党所属のAmy Klobuchar、Patrick Leahy、Richard Blumenthal、Cory Bookerの上院議員4名が署名した書簡の中で、UberとGrubhubの間でうわさされている合併について懸念を表明していた。
「UberとGrubhubが合併すれば、フードデリバリーアプリを提供する大手3社のうちの2社が統合されることになり、米国各地の多くの市場で深刻な競争上の問題が発生する」と、この書簡は指摘していた。
新型コロナウイルス感染拡大の中、レストランが店内での営業を中止していることから、多くの消費者が毎日の食事にPostmates、Uber Eats、DoorDash、Grubhubなどのフードデリバリーやテイクアウトサービスを使うようになった。3月にDoorDashが行った同社の顧客1000人を対象にした調査では、56%が感染拡大の影響でテイクアウトでの消費が増えていると回答している。
配車サービスを中核事業とするUberは、感染拡大のさなかに財務状況が深刻に悪化し、全体の25%の人員削減および全世界のオフィス45カ所の閉鎖あるいは整理統合に踏み切った。
以前のCNBCの記事では、ドイツのDelivery HeroもGrubhubの合併候補として挙げられていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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