Googleが米国時間6月10日、Android OSの最新版となる「Android 11」ベータ版をリリースした。予定していたオンラインの発表イベントは、制度的な人種差別や黒人への警察の暴力に対する抗議行動が世界的に続いていることを受けて、開催を見送った。
「人々が米国における人種差別をめぐる重要な議論に集中できるよう、オンライン発表イベントの開催は中止した」と、Googleはブログ記事に記している。「代わりに、われわれは本日『Android 11』ベータ版を従来とは大きく異なる形でリリースすることにした。皆さんは短い動画とウェブページを通じて、都合の良い時に自分のペースでこのOSについて知ることができる」(Google)
グーグルが予定していた発表イベントでは、Androidのエンジニアリング担当バイスプレジデントであるDave Burke氏と、製品管理担当ディレクターであるStephanie Cuthbertson氏が基調講演を行うことになっていた。これらのデモに代えて、Googleは同OSに関するウェブページを公開、また「YouTube」ページでショートビデオを公開した。
Android 11では、アプリに端末内の位置情報データ、カメラデータ、マイクの利用を一度限りで認める機能、それに煩わしいロボコールに対処する機能などが新たに追加されている。
Androidは、世界的に圧倒的なシェアを誇るモバイルOSで、全世界で出荷されるスマートフォンのほぼ10台に9台が同OSで動作している。しかし、Googleにとって最大の課題は、Androidの新バージョンを実際にユーザーのスマートフォンにインストールさせることだ。無線通信事業者や携帯端末メーカーによって、その処理が先延ばしにされる可能性があるためだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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