Facebookの最高経営責任者(CEO)を務めるMark Zuckerberg氏とその妻Priscilla Chan氏が設立した慈善団体、Chan Zuckerberg InitiativeやChan Zuckerberg Biohubから資金提供を受けている科学者143人が連名で、Facebook上の誤情報や扇動的な投稿への対策を強化するよう求めている。
研究者らは、米国時間6月6日に公開した書簡の中で、FacebookはDonald Trump米大統領が「誤情報と扇動的な発言の両方を拡散」することを許すことで、暴力の扇動を禁止する同社のポリシーに自ら違反したと述べた。その例として、「略奪が始まる時、発砲が始まる」と書いたTrump氏の投稿は明らかに暴力を扇動していると指摘した。
「特に人種差別と闘っている現在の状況において、われわれはFacebookに対し、人々や集団を傷つける誤情報と扇動的な言葉についてより厳しいポリシーを検討することを強く求める」。こう述べた科学者らは、全員が現在または過去においてChan Zuckerberg InitiativeやChan Zuckerberg Biohubから資金提供を受けている。
研究者らの連帯は、人種差別への抗議デモが全米に広がる中、Facebookのポリシーについて社外の人々と自社の従業員の双方から挙がっている懸念に新たな声援を送るものだ。黒人男性のGeorge Floydさんが白人警官に膝で首を押さえつけられて死亡したことは、人種差別への抗議に火をつけた。抗議デモを受けて警察は強硬な対応に動き、Trump大統領は「LAW AND ORDER」(法と秩序)とすべて大文字でツイートした。
Chan Zuckerberg Initiativeは声明で、当団体のオフィス、スタッフ、運営、目的はFacebookのものとは関連がないと述べた。「この取り組みに関わるわれわれのスタッフ、パートナー、支援の受領者に感謝している。Facebookのポリシーに対するものも含め、彼らが意見を表明する権利を尊重する」
Chan Zuckerberg Biohubも声明で、同団体はFacebookと関連がなく、従業員や研究者が意見を述べる権利を尊重するとした。
Facebookはコメントの依頼に応じなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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