教師という仕事については、筆者はほとんどよく知らないのだが、やらなければいけないことがかなり多くて大変そうだというイメージはある。本書で紹介しているのは、その教師によるiPadを使った仕事術ということだが、iPadを効果的に仕事に生かしつつ、紙の手帳も一緒に使っていたり、紙の資料も物理的に整理していたりと、デジタルとアナログをうまく組み合わせて、効率的に仕事をこなす様子が分かり、教師でなくても非常に参考になる話が多い。
著者は、iPad単体でどうにかしようと無理をするのではなく、iPadで管理すると便利なことと、手帳で管理した方が分かりやすいことを、目的別に明確に使い分けている。かなり試行錯誤をしたと書かれているが、その結果から導き出された結論として、やりたいこととツールの組み合わせの意味が分かりやすく、まず、自分でやりたいことをはっきりさせることが重要だと分かる。
最近の仕事術の本には珍しく、キーボードの使い方に慣れるための練習方法などまで言及しているので、「今さら聞けない」と思ってしまっているような人に、特に役立つのではないだろうか。アウトライナーの使い方や、ノートアプリの使い方など、iPadならではの使い方についても、もちろん詳しく書かれているので、そんな高いツールを買っても使いこなせないだろうと尻込みしている人に、ぜひ読んでもらいたい。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果