米国時間5月27日に予定されていた「Crew Dragon」初の有人飛行は、悪天候のため延期された。これによりSpaceXと米航空宇宙局(NASA)は、国際宇宙ステーション(ISS)へと向かう宇宙船の歴史的な打ち上げまで、もうしばらく待たされることになった。
宇宙飛行士Bob Behnken氏とDoug Hurley氏は、米東部夏時間の5月27日午後4時33分、「Falcon 9」ロケットに乗り込み、フロリダ州から打ち上げられる予定だった。SpaceXのバイスプレジデントを務めるHans Koenigsmann氏は今週、準備は完了したが、打ち上げの実現にはチームに対する「天気の神様の(中略)味方」が必要だと述べていた。
どうやら、天気の神様には味方する気はなかったようだ。「Demo-2」と呼ばれる今回の有人飛行ミッションは、予定時刻の約17分前になって、SpaceXとNASAにより正式に打ち上げが中止された。
"We are not going to launch today."
— NASA (@NASA) May 27, 2020
Due to the weather conditions, the launch is scrubbing. Our next opportunity will be Saturday, May 30 at 3:22pm ET. Live #LaunchAmerica coverage will begin at 11am ET. pic.twitter.com/c7R1AmLLYh
Falcon 9とDragonの打ち上げ可能な時間枠は非常に短いため、SpaceXは打ち上げまでのカウントダウンを一時停止して悪天候が去るのを待つことはできなかった。また、ロケット用の燃料を発射台に乗せられたブースターに入れたままにしておくこともできない。発射台で燃料が温まり、性能に影響が出るためだ。さらに、ISSは地球の上空を周回しているため、カウントダウンを少しでも停止すると、Crew Dragonを宇宙ステーションに正確に到達させるという、本来の目的に影響が出る。
今後は、この週末にかけて予備の打ち上げ時間枠が2つ設けられている。SpaceXによれば、次の打ち上げ時間枠は5月30日の午後3時22分から、さらにその次は5月31日の午後3時から(いずれも米東部夏時間)だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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