Elon Musk氏のトンネル掘削会社The Boring Companyは、ラスベガスで進めている地下トンネル高速交通システム「Loop」のトンネル堀削を完了したようだ。The Boring Companyは、トンネルの建設と新しい形の輸送事業を目指している。
ラスベガス観光局(LVCVA)は米国時間5月14日、Loopを通すための2本のトンネルの掘削が完了したことを明らかにした。The Boring Companyは2020年2月に1本目のトンネル掘削を完了し、すぐに2本目のトンネルの掘削作業に取り掛かっていた。完了すれば、LoopはLas Vegas Convention Center(LVCC)内の複数地点を結び、主に拡張されたWest Hallエリアに乗客を輸送する。コンベンションセンターは、総敷地面積が200エーカー(約81万平方メートル)におよび、LVCVAは人を迅速に輸送する効率的な手段を求めていた。このプロジェクトは5000万ドル(約55億円)を超える規模となる。
今後は、Loopの乗降場所となる建設中の3つの駅の整備に移るとみられる。2つはLVCCの両端に置かれ、3つ目はLoop路線の中間地点に作られる予定だ。LVCVAによると、このプロジェクトは80%完了している。
このトンネルでは、Teslaの「Model 3」または「Model X」の車両が輸送に利用され、地下40フィート(約12m)で乗客を乗せ、最高時速155マイル(約249km)で走行する。Model 3を改良した車が大型なシャトルのベースモデルとなる。徒歩で約15分の距離だが、The Boring Companyの輸送システムはこの時間を2分に短縮する。
LVCVAはこのサービスを2021年の技術見本市「CES」までに稼働させる計画だとされているが、新型コロナウイルスの影響で、CESについて考えることは難しくなっている。LVCVAの最高経営責任者(CEO)Steve Hill氏は、The Vergeに対し、2021年のCESが中止あるいは延期になる場合、LVCVAとThe Boring Companyは、次回の開催までLoopの一般公開を待つと話した。公開されれば、イベントの参加者は無料で利用できるようになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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