AppleやQualcommのチップ生産を受託している台湾の半導体ファウンドリーTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)は米国時間5月15日、14日のThe Wall Street Journal(WSJ)の報道を認め、アリゾナ州に先進的な半導体製造工場を建設する計画を発表した。建設総額は120億ドル(約1兆3000億円)で、「米連邦政府とアリゾナ州から支援を受けることで合意、約束している」と述べている。
TSMCはワシントン州キャマスにも施設を有しており、アリゾナ州の工場は米国で2番目の製造施設となる。ワシントン州の製造施設は1998年から稼働しているという。
Donald Trump米大統領は、米国での生産を拡大するよう求めている。サムスンやIntelといった競合企業も米南部の施設で自社チップを製造している。Foxconnも、ウィスコンシン州に自社工場を建設し、米国で製造を開始する計画を明らかにしているが、雇用者数は当初の想定よりも大きく縮小されたと報じられている。
TSMCは、2021年に建設を開始する予定で、2024年に生産を始める計画だ。1カ月あたり最大2万枚の半導体ウエハーを製造できる見通しとしている。米国、アリゾナ州との「継続的で強力なパートナーシップ」を歓迎し、この施設で1600人分のハイテク人材の雇用を創出すると述べている。
同社は声明で、「米国で最先端の半導体技術事業に対し、世界的な競争力を持つ環境の実現を目指して米国が採用する将来を見通した投資政策は、このプロジェクトの成功に欠かせないものとなる」と説明している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」