我が家には高校生と大学生の娘がいる。彼女たちの通う学校は現在休校措置が取られており、5月11日からオンライン授業が始まった。そこで、今回は子どもたちのオンライン授業初日の様子を“親の目線”でお伝えする。
2月27日に首相が会見で全小中高校に臨時休校要請を呼びかけたとき、長女はすでに春休み、次女は学年末テストを控えている時期だった。何も決定していない段階で一斉に休校となり、次女の友人もみな混乱していた。とはいえ、高校生はほぼ自分のスマホを持っており、SNSや通話で友人と話し合える。未曾有の事態でも心の安定を保てたのは、スマホの存在が大きかったと思われる。
また、以前からオンラインサービスを使って学校からの連絡や学習支援をしていた高校なので、テストの中止連絡や課題の配布もスムーズだった。このあたりは私立高校ならではの迅速さだろう。次女はオンラインで配布された課題を解き、提出用のレポート用紙に書いていた。今後、学校に提出するときが来るのだろうが、現在は未定だ。
まもなく新学年がスタートする4月となった。大学はオンラインで受講科目を決め、学生証は郵送されてきた。高校はメールでクラス発表が行われた。新1年生にはオンライン学習支援サービスのアカウントがうまく配布されないなどのトラブルがあったようだ。
4月からはオンライン授業開始に向けた準備が少しずつ進んだ。高校はオンラインホームルームとして、何度かテストを実施。ほとんどの生徒がスマホでの参加だが、スマホに詳しい高校生でも、ビデオ会議ツールを使うのは初めてだ。当初はログインできない生徒も多くいたようだが、繰り返していくうちに大人数でも可能になった。この段階で、生徒たちは担任の先生や教科担当の先生の顔を初めて見ることになった。しかし、まだクラスの仲間の顔は知らない。
長女の大学からは、早い段階で前期すべてをオンライン授業にすると連絡が来ていた。大学生は入学時にPCを購入しており、普段から授業のテキストはクラウドで共有されていたため、オンラインで可能だと判断したのだろう。
とはいえ、長女はスマホをメインに使い、スマホでできないことは仕方なくPCで、というスタンスでこれまで過ごしてきた。中高生からスマホと過ごしてきた世代だ。その世代すべてがそうとは言わないが、PCに詳しいわけではない。そして、これまでビデオ会議ツールを使ったことがない人がほとんどだろう。オンライン授業開始の前夜になり、長女に「不安だからZoomを教えてほしい」と相談された。
「できればもっと早い時間に相談を」と思ったが、子どもとはそういうものだ。長女のPCにZoomをインストールし、私のPCから招待して練習することにした。
大学から「この授業はカメラオフで」などの指導があったとのことで、マイクのオン/オフ、カメラのオン/オフの方法を教えた。ノートPCのスピーカーでは聞き取りづらいことがあるので、イヤホンを付けた方がいいとアドバイスもした。正直、私が仕事でZoomを使っていてよかったとしみじみ思った。そうでなければ、一緒に夜中までリハーサルをしていたかもしれない。
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