FRONTEOは4月24日、同社が独自開発した、病気にかかわる重要な遺伝子や分子を可視化するAIシステム「Cascade Eye」を利用し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するパスウェイマップ(遺伝子等の関係性をつないだもの)の構築に成功したと発表した。
同社によると、パスウェイマップ上に示された分子や遺伝子に関する論文を解析することにより、既存薬の候補を探索可能で、既存薬のターゲットになっている分子も判明しているという。また、パスウェイマップを治療薬の選定に利用してもらうべく、広く製薬企業や公的機関などへと公開する。
なお、「Cascade Eye」は、人間の思い込みやバイアスなしにAIが判断するため、既存の知識・経験だけでは見逃す可能性がある新規ターゲット、バイオマーカーの発見に加え、有効性・安全性の予測等にも網羅性をもって応用可能。
同社では、COVID-19終息後も、新たなウイルスパンデミックが発生する可能性は否定できないことから、今回の研究成果について、今後のウイルスパンデミック発生時により短期間での治療薬の候補選定に有用なものと考えている。さらに、国家的緊急時におけるリスクマネジメント体制の基盤となる技術だとしている。
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