もっともこうしたNON-CONTACT TOOLは、構造自体はシンプルなことから、専用の製品の登場を待たなくとも、すでに存在するグッズで代用できることもしばしばだ。
たとえば、エレベーターのボタンや、銀行のキャッシュディスペンサーのタッチパネルを押すには、スマホ用のタッチペンが代用できる。先端が導電繊維で覆われている製品であれば、感圧式のパネルだけでなく、静電容量式のパネルでも問題なく反応する。
これらは形状や材質へのこだわりさえなければ、百均でも入手できるので、コスパは抜群だ。またノック式の製品であれば、先端を本体内に収納できるので、ポケットにそのまま入れても衛生的だ。
また、ドアノブに引っ掛けて開けるためのグッズとしては、フックの形状をしていれば何でも構わないので、ホームセンターや百均で売られている吊り金具でも十分だ。ドアノブに触れる部分にウレタンシートなどを貼ってやれば、接触時も静かで、かつドアノブに傷をつけずに済むだろう。
問題があるとすれば、こうした使い方はメーカーが想定した本来の用途とは異なるため、何かあった場合も自己責任になることだろう。パッケージなどにも「他の用途には使用しないでください」と書かれているケースが多く、試す場合もメーカーに迷惑をかけないようにしたいところだ。
今回紹介した製品の多くは単発で登場したもので、販売者自身もこうしたジャンルの存在を明確に意識できていない場合が多いようだが、認知度が高まれば、生活用品メーカーや雑貨メーカーが参入してくる可能性もある。そうなれば、量販店でこうしたジャンルを集めたコーナーが作られ、さらに多くの人に認知されることも考えられる。
また海外の自作グッズ販売サイトでは、こうしたジャンルの製品を個人が3Dプリンタで作って販売しているケースが当たり前のように見られるが、同じ動きが国内のハンドメイドストアでも見られるようになる可能性も高い。安価な製品だけに、企業のノベルティの需要もあるはずだ。
いずれにせよ、新型コロナウイルスが多くの人の衛生観念を変えたことで、こうしたグッズが今後よりいっそう普及するのは、おそらく間違いないだろう。意識してチェックしていれば、自分にぴったりの製品をいち早く見つけることもできるはずだ。
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