Appleは4月16日、最新となる2020年モデルの「iPhone SE」を発表した。「iPhone 11 Pro」や「Galaxy S20」のような1000ドル(約11万円)もする端末にお金はかけられないと考えそうな、予算意識の高いスマートフォンユーザーを引き込むのが狙いだ。2016年に発売されてから予想外のヒットを飛ばした同名製品の第2世代であり、価格は399ドル(日本では税別4万4800円)から。画面は4.7インチで、Appleの現在のフラッグシップモデルや「iPhone XR」よりだいぶ小さくなる。
以下に、iPhone SEと「iPhone 11」のモデルの違いを手短にまとめてみた。
第1世代から4年の間をおき、Appleは本腰を入れて後継機を投入してきた。ワイヤレス充電、耐水機能などを採用しているほか、カメラ性能などが向上している(有線イヤホンの支持派にとっては残念なことに、イヤホンジャックは新しいiPhone SEでも復活しなかった)。新しいiPhoneを買うことを検討中で、できるだけ節約したいと考えているなら、iPhone SEはベストな選択だ。699ドル(7万4800円)からとなるiPhone 11と比べると、丸々300ドル(3万円)を節約できる。
iPhone 11は、iPhone SEより300ドル高くなる。内部の性能スペックは多くの点で同じだが、iPhone 11の方が勝っている主な点は2つある。スクリーンが大きく(iPhone SEの対角4.7インチに対して6.1インチ)、カメラ性能も全体的に上ということだ(例えば、広角を含むデュアルレンズを採用し、前面カメラの性能も高い)。
両者の最も顕著な違いは、iPhone 11の方が大きいということに尽きる。スクリーンサイズは、iPhone 11が6.1インチ、iPhone SEが4.7インチ。iPhone 11の方が、アプリを使ったり動画を見たりするときの有効画面は広い。一方、iPhone SEがユーザーにとって魅力的なのは、何といっても、かさばらず、手に持ちやすいコンパクトさだ。
どちらもLCDディスプレイを採用しているが、iPhone 11では「Liquid Retina HDディスプレイ」、iPhone SEでは「Retina HDディスプレイ」となる。これらの名前は、Appleがディスプレイ技術を差別化するために使っているブランド用語にすぎず、iPhone 11の画面の方がシャープだということが分かっていればいい。ただし、ppi、つまりピクセル密度は変わらない。
iPhone SEのホームボタンを歓迎するユーザーもいるだろう。「iPhone 8」の販売が終了したので、Appleの現行ラインアップで物理ホームボタンがあるのは、新しいiPhone SEだけとなる。直感的に使えるうえに、ホーム画面に戻ったり、直前に使っていたアプリを呼び出したりするのに、いちいちスワイプする必要がない。ホームボタンには、端末のロック解除やスマホ決済のときに使う指紋認証センサー「Touch ID」も内蔵されている。かたやiPhone 11は、前面カメラによる顔認識センサーを使った生体認証「Face ID」だ。
どちらも、IP規格の耐水性を備える。ただし、iPhone 11はIP68等級、iPhone SEはIP67等級なので、iPhone 11の方が水没にはわずかに強い(等級によって、水没したときの最大水深と最大時間が異なる)。カタログ上では、IP67等級のiPhone SEは最大水深1mで最大30分間の水没に耐えられることになっている。
最後に、カラーバリエーションは、iPhone SEがブラック、ホワイト、(PRODUCT)REDだけなのに対して、iPhone 11ではその3色のほかにパステル調のイエロー、グリーン、パープルも用意されている。
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