カメラ機能をめいっばいに活用するパワーユーザーでないのであれば、iPhone SEのシングル12MP背面カメラでも十分で、Instagramに写真を投稿する、気軽に動画を撮影するくらいの用には足りる。だが、写真にこだわり、いろいろな機能を自在に使いこなしたいのであれば、iPhone 11の方がカメラ機能は間違いなく上だ。
例えば、iPhone 11は広角用に2つ目のカメラを備えている。つまり、広い風景写真や、迫力のある独創的な近接写真も撮影できるということだ。また、ソフトウェアを利用して拡大画像を再現するデジタルズームはどちらも5倍だが、2倍の光学ズームアウトが可能なハードウェアを備えるのはiPhone 11だけである。iPhone 11は、光量が少ないときのカメラモード「ナイトモード」にも対応している。ナイトモードでは、デジタルノイズ、粒子の荒れ、被写体のぶれを抑え、暗いところで撮影した画像の明るさを増強する。
前面カメラを見てみると、iPhone 11はピクセル数で上回っているだけではない(iPhone SEの7MPに対して12MP)。4K動画を撮影でき(iPhone SEは1080p動画まで)、スローモーション動画も撮影が可能だ。
メインの廉価モデルという位置付けなのだから、AppleはiPhone SEに旧世代のプロセッサーを採用することもできたはずだ。にもかかわらず、採用されたのは同社独自チップの最新世代、A13 Bionicで、これはiPhone 11と同等だ。つまり、同じような処理性能と速度を期待できるということだが、iPhone SEの実機が届いてベンチマークテストをしてみるまでは、確かなことは分からない。
参考までに、米CNETが2019年、iPhone 11について「Geekbench 5」と3DMarkの「Sling Shot Unlimited」でベンチマークテストをしたときには、当時の「Galaxy S20」「Google Pixel 4」「OnePlus 8 Pro」と同等か、あるいはそれを上回る結果を出したこともあった。しかし、繰り返しになるが、iPhone SEのパフォーマンスについては、まだわれわれ自身で直接確かめられていない。
iPhone SEのバッテリー容量に関しては、今までと同様、Appleから公式には開示されていない。だが、カタログデータを見る限り、iPhone SEのバッテリー持続時間はiPhone 11より短い。AppleがiPhone 11を発表したとき、同モデルのバッテリー持続時間はiPhone XRより最大「1時間長い」ということで、ストリーミング動画再生は10時間とされた。非公式にiPhone 11を分解した報告によると、3110mAhのバッテリーが使われているという。Appleの発表ではiPhone SEの持続時間はiPhone 8とほぼ同じといい、ストリーミング動画再生は8時間とされている。iPhone SEの仕様はまだ不明ながら、第三者の分解によれば、iPhone 8のバッテリー容量は1821mAhだったという。
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iPhoneSE(2020) | iPhone11 |
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画面サイズ、解像度 | 4.7インチRetina HD、1334x750ピクセル | 6.1インチ Liquid Retina HD、1792x828ピクセル |
ピクセル解像度 | 326ppi | 326ppi |
サイズ | 138.4x67.3x7.3mm | 150.9x75.7x8.3mm |
重量 | 148g | 194g |
OS | iOS13 | iOS13 |
メインカメラ | 12MP | 12MP(広角)、12MP(超広角) |
フロントカメラ | 7MP | 12MP |
動画撮影(メインカメラ) | 4K | 4K |
プロセッサー | A13Bionic | A13Bionic |
ストレージ | 64GB/128GB/256GB | 64GB/128GB/256GB |
RAM | 非公開 | 非公開 |
拡張ストレージ | 不可 | 不可 |
バッテリー容量 | 非公開 | 非公開 |
生体認証 | Touch ID(ホームボタン) | Face ID(TrueDepthカメラ) |
コネクター | Lightning | Lightning |
ヘッドホンジャック | なし | なし |
その他機能 | IP67耐水性能、デュアルSIM(nano-SIM、e-SIM)、ワイヤレス充電 | IP68耐水性能、デュアルSIM(nano-SIM、e-SIM)、ワイヤレス充電 |
価格(税別) | 4万4800円(64GB)4万9800円(128GB)6万800円(256GB) | 7万4800円(64GB)7万9800円(128GB)9万800円(256GB) |
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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