新型コロナウイルス関連

ビル・ゲイツ氏、コロナ対策で「全米封鎖」など3つの提言

Oscar Gonzalez (CNET News) 翻訳校正: 編集部2020年04月02日 09時53分

 Microsoftの共同創設者であるBill Gates氏が、Washington Postに寄稿した米国時間3月31日付の記事で、米国が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にうまく対処するためにどうすべきかについて、自身の考えを述べた。3月にはRedditの「Ask Me Anything(AMA:何でも聞いて)」に登場し、COVID-19に関する質問に答えていた。

Bill Gates氏
Bill Gates氏
提供:CNET

 ビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同会長でもあるGates氏はこの記事で、新型コロナウイルス感染拡大による危機的状況に対応するための3つの措置を提案した。まず、全米規模での封鎖が必要だという。

 「米国の指導者が理解しなければならないのは、どこか(一部の州や地域)を封鎖することはすべての(州の)封鎖を意味するということだ。全米で感染者数が減少し始めるまでには今後10週間以上かかる可能性があるが、それまでは誰も平常通りに業務を続行できないし、封鎖を緩和することもできない。この点を曖昧にしていたのでは、経済的損失は拡大する一方で、ウイルスが再び拡散してさらなる死者を出す確率を高めることにしかならない」(Gates氏)

 同氏が挙げた第2の措置は、検査に関するものだ。連邦政府は、より多くの人々を検査するための取り組みを強化し、医療従事者と緊急救援隊員の検査を優先させる必要があると、Gates氏は述べた。また、マスクや人工呼吸器を購入するための仕組みも、各州知事が競うことで価格上昇を招いており、事態の悪化にしかつながっていないとした。

 最後に、「治療法とワクチンを開発するためのワクチンデータに基づくアプローチ」が必要だと同氏は述べた。同氏は、ヒドロキシクロロキンという薬に言及し、指導者は憶測に惑わされたり、慌てて買い占めたりしてはならないと指摘した。ヒドロキシクロロキンは米国でCOVID-19に対する緊急時の使用が認められており、狼瘡(ろうそう)などの患者に必要であるにもかかわらず買い占めが起きた。

 ビル&メリンダ・ゲイツ財団は2月、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する世界的な取り組みに1億ドル(約107億円)を寄付することを発表した。1月に感染拡大が始まった当初は、1000万ドルを寄付するとしていた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

企画広告一覧

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]