日本電気(NEC)は3月16日、官公庁の各種申請や民間の物流・流通業の現場で利用される複写伝票など特殊帳票への印刷を効率化するドットインパクトプリンタ「MultiImpact」の新型製品として、水平型の「MultiImpact 720」シリーズ2機種(720AEN、720SEN)とライン型の「MultiImpact 750」シリーズ1機種(750/500E)の販売を開始した。出荷開始は4月13日となる。
MultiImpact 720シリーズ(得選街、税別価格:21万4900円~)は、用紙を曲げずに印刷できる水平紙送り方式を採用。単票用紙をフロントから手差しする際、用紙の傾きを自動補正する「自動斜行補正」と印字開始位置を自動調整する「用紙セットフリー機能」を新たに搭載した。
単票用紙をフロントの吸入口に差し入れると、用紙の傾きを自動補正し、さらに印刷ヘッドが用紙の位置に合わせて移動。印刷開始位置のズレを抑止する。
加えて、設置場所や使用する用紙に応じて給紙方法を使い分けられる「マルチウェイローディング機能」を装備。連続用紙は、標準添付のトラクタフィーダを装着することで、フロントまたは、リアから給紙可能。別のトラクタフィーダをもう一方へ装着すれば、2種類の連続用紙をフロントとリアへ同時にセットすることもできる。
さらに、新たに単票用紙の連続給紙が可能なカットシートフィーダのリアへの装着にも対応。トラクタフィーダとカットシートフィーダの併用もできるため、単票用紙と連続用紙の同時セットやフロントとリアの使い分けなど、設置場所や用途に合わせて柔軟に給紙方法を選択できる。
特に720AEN(同:51万8200円)では、同社の水平型ドットインパクトプリンタ歴代最速の漢字360字/秒の高速印刷と複写枚数最大9枚に対応(720SENは、漢字160字/秒、複写枚数最大8枚)。さらに、ビジネスで使用するほとんどの用紙に加え、7〜8枚綴りの産業廃棄物管理票のような特殊な複写紙にもスムーズに印字できるという。
MultiImpact 750シリーズ(同:240万600円)は、行方向をまとめて一度に印刷できる大型印刷ヘッドにより、複写枚数の多い用紙やラベル紙などへの高速印刷が可能という特徴がある。
750/500Eでは、漢字660行/分、複写枚数最大8枚の性能があり、給与明細や請求書、物流帳票印刷など、伝票出力業務における省力化と効率化を支援する。
同社によると、官公庁や物流・流通業では、配送伝票をはじめとする複数の用紙で構成された特殊用紙への印刷を大量かつ正確に行う必要があるという。また、農業や商店、小売業といった自営業でも、インターネット通販の拡大により個人事業者が配送伝票を多数発行するケースが増加している。
そこで同社は、今回の新製品によりこうした印刷処理を行う際の手間を削減。業務の省力化・効率化を図ることで、生産性向上を支援するという。
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