デジタル活用の事業刷新は「今が勝負どころ」と語るクニエの戦略 - (page 2)

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企業成長を踏まえると、既存組織と新規事業組織間の人材還流が欠かせない

 もちろん、これらは理論上の話だ。既存事業の変革は多く課題が山積する。里氏によると、現場からは「カウンターパートの部署以外でも検討中」「対応できる人材はいるのか」「今の業務で手一杯。本検討の余地がない」「そもそも儲かるのか?」という声が少なからず挙がっていたという。

 そこでクニエでは、この実証実験を3段階に分けた。まずは六本木にあるNTTデータの仮店舗で実験を実施。プロジェクト関係者のみが足を運び、消費者やアルバイトなど、さまざまな視点からレジレス店舗を疑似体験し、課題を抽出した。次いで提案社本社内の実験店でトライアルし、さらに実店舗で実証実験、問題が無ければ本格展開という流れだ。

 「第1段階で大事なのは、関係部署と組織長にも参加してもらうこと」と里氏は説明。また、「関係者の意見に対するフィードバックは素早く対応する必要がある。即時対応が難しい課題であれば次の段階に盛り込むなど、柔軟に進めていくべきだ」と里氏は強調した。

里氏は「企業成長を踏まえると、既存組織と新規事業組織間の人材還流が欠かせない」と説明した
里氏は「企業成長を踏まえると、既存組織と新規事業組織間の人材還流が欠かせない」と説明した

 そして里氏は、社内の人材育成が次の新規事業創出につながるからこそ、「双方組織の価値観の理解とリスペクト」「優秀層20%に選択機会を付与」「育成目標の組織間合意・PDCA」「新規事業の教育整備」「新規事業のナレッジ共有」「魅力的な仕事の提示」という、6つの成功要因が活きてくると説明。いつまでもコンサル企業に依存せず、自社の人材を重視することが必要だと訴えた。

 里氏は、既存組織と新規事業祖域の間に深く広がる溝を埋めるため、2~3年で既存組織と新規事業組織、そして既存組織と人材還流を推進することを推奨した。「大手企業の場合、5~6年目で異動するイメージだが、既存組織の方法論が身に染みて、マインドセットを変更しにくくなる」(里氏)という。

 たとえば選択機会の文脈であれば、「本人の意欲は上長の推薦があればよいという風潮があるものの、本人の適性が欠かせない。新規事業創出に成功している複数の社内人材をモデルデータに、選抜対象者の回答を査定するコンピテンシー診断を用いる」と里氏は語った。

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