「実は」とタイトルに付いているところがポイントだ。本書で取り上げられているのは、誰にでも相談しやすい、分かりやすい悩みというよりも、「こんなこと誰にも相談できない」と思いがちな、人に相談しにくい悩みばかりだ。だからこそ、今何か仕事で行き詰まってしまっている人に届いて欲しい1冊だ。
本書で取り上げられているような悩みを相談できる相手が、身近にいる人は幸いだ。多くの人が、同じ職場内にも相談できる相手がおらず、一人悶々と悩みを抱えたまま、怒られたり失敗したりして、どんどん自信を失ってしまうのではないか。本書は、会話形式で悩みを聞き、箇条書きで問題をまとめ、フローチャートで解決方法を探せるようになっており、一人でも、悩みの本質を見つけ出し、解決の糸口を見つけられる構成になっている。
何度も間違えてしまう、仕事が覚えられない、ミスを報告するのが怖いなど、新人なら誰でも悩んだことのある相談内容のほか、何のために働いているのか分からない、チームをうまく回せないなど、中堅以上の立場になってから出てくるような悩みにも、正面から取り組んでいるので、まずは目次を読んでみることをお勧めする。「あ、これ」と自分と重なる悩みが目に飛び込んでくるかもしれない。
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