Elizabeth Warren上院議員(マサチューセッツ州選出)は米国時間3月5日、米大統領選でDonald Trump大統領に対抗する民主党候補者を決めるための指名争いから撤退した。同氏は、大統領に選出されればシリコンバレーの巨大IT企業を分割すると約束していた。
一時は指名争いの最有力候補と考えられていたWarren氏だったが、序盤のどの予備選でも結果が振るわず、指名獲得の展望が開けなかった。スーパーチューズデーでも期待どおりの結果は得られず、地元であるマサチューセッツ州でも3位に終わった。
Warren氏は2019年3月、Amazon、Google、Facebookなどの巨大IT企業を分割する「大規模な構造改革」を求める計画を発表した。
「今日の巨大IT企業は、私たちの経済、社会、民主主義に対してあまりにも大きな力を持っている。競争を強引に取り除き、私たちの個人情報を利用して利益を生み、競争の場をゆがめている。そしてその過程で、小規模企業に打撃を与え、イノベーションを抑えつけている」と同氏はブログに記していた。
Warren氏は、巨大IT企業は合併によって競争を吸収していると批判し、独占禁止法の執行力が弱いことが、IT業界における競争とイノベーションの「急速な縮小」につながったとして、米司法省や米連邦取引委員会(FTC)などの当局にも批判の矛先を向けた。
その構想の一部は何年も前から、多くの独占禁止法分野の専門家によって検討されてきたものだったが、Warren氏が計画を打ち出したことによって、中心的な公的議論の場に提示され、Bernie Sanders上院議員や前副大統領のJoe Biden氏といった他の2020年大統領候補者らも、立場を明確にすることを迫られた。
Sanders氏はWarren氏に同調して巨大IT企業の分割を目指すとしたが、Biden氏ら穏健派は規制強化とFTCの執行力拡大を求めた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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