大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)と住友商事は3月2日、地下空間における5G基地局の実用化に向け、地下鉄トンネル内での実証実験を実施すると発表した。
実証実験では、大阪メトロ御堂筋線なんば~心斎橋間のトンネル内、および駅構内などに、5G基地局を設置。複数の携帯電話事業者向けの基地局シェアリングを実施する。高低差があり電波が遮断されやすい鉄道トンネル内における、基地局間の接続性を検証する。あわせて、車内や駅構内の映像を5G回線でリアルタイムに伝送し、防犯や混雑状況把握に活用できるかの検証も実施する。
5Gでは、周波数の特性により4Gよりも電波の到達範囲が狭くなるため、従来よりも多くの基地局が必要となる。両社は、「将来的に全国で5Gサービスが展開されるためには、その他の地域や地下へも着実に基地局を整備する必要がある」とし、今回の実証実験に踏み切った。なお、5G基地局シェアリングの実証実験を鉄道トンネル内で実施するのは、日本初の事例だという。
実験では、大阪メトロが基地局設置場所の提供、ラックや電源、光ファイバー回線など、基地局を構成するネットワークの構築を、住友商事は5G共用アンテナシステムなどの開発、調達を担当する。実験は、2020年10月の開始を予定している。
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