明るい環境だと、Galaxy S20 Ultraは素晴らしい画質の写真を撮影できる。写真は明るくてくっきりしており、非常に高精細だ。暗所で撮影した写真では、サムスンがいつもやっているように、輝度が高められている。こうした加工を大いに気に入る人も、少し陽気すぎると感じる人もいるかもしれないが、結局のところ、それは見る人の気分次第だろう。自撮り写真の画質も良好で(ビューティー設定によって画像が補正されるが、筆者の好みよりも少し精細すぎるかもしれない)、画像の色調をデフォルトよりも暖かくしたり、暗くしたりできる新機能もある(これは、肌ではなく背景などに適用される)。
筆者は、1億800万画素のカメラで大量の写真を撮影して、それが最も効果を発揮する場面を見つけたと思う。近接撮影とマクロ撮影はあまりうまくいかなかった。例えば、ジーンズの擦り切れた裾を撮影したときに、1億800万画素のカメラで撮影した写真をトリミングしたものよりも、標準の解像度の写真をトリミングした方が高精細な画像が得られた。だが、中距離から写真を撮影してトリミングすると、あまりの高精細さに面食らった。後の方に載せた、植物を撮影した画像を見てもらえれば、よく分かるはずだ。
ほかの構図では、写真をスマートフォンの画面でズームしたり、コンピューターで全画面表示させたりすると、1200万画素のカメラで撮影した写真に比べて、エッジがぼやけており、ノイズが多いことが分かった。興味深いことに、1億800万画素の設定では、多くの場面で人工的に明るくして、色を濃くすることもあり、これによって、影やディテールがつぶれてしまうことがあった。これらの写真はサイズが非常に大きいため、ここには掲載できていない。
カメラの100倍ズーム機能は確かに機能するが、それほど距離が離れていると、画像が激しくぼやける。それでも、いくつかの実用的な使い方があることは分かった。例えば、市役所庁舎の丸屋根の上にある像だとか、匂いを嗅いでいる鹿など、見たい(あまり動かない)ものが単純に遠く離れすぎていてよく見えない場合に、この極端なズーム機能を使えば、とりあえず写真を撮ることはできる。それに、とりあえず記録して後で思い出したり、大まかにどんなものかを伝えたりするのには十分な画質だ。
日常生活では、本当に高画質な4倍、10倍、30倍のズームの方がはるかに便利だが、野外で興味深い写真も何枚か撮影できたので、100倍ズームにも使い道があると納得した。筆者はこの100倍ズームのためにGalaxy S20 Ultraを購入することはないと思うが、この技術の今後の進歩を楽しみにしている。
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