新型コロナウイルスへの感染で発症する肺炎が広まっている影響か、どこもマスクが売り切れで入手しにくい。しかし、そもそも体へのウイルス侵入はマスクで妨げられず、マスクの不適切な使い方は感染リスクをかえって高めてしまう(ただし、咳やくしゃみといった症状のある人が周囲へ感染を広めないためには、マスクが多少役立つ)。やはり一番の予防策は、丁寧な手洗いと、アルコール消毒らしい。
マスク不足は、スギ花粉に起因するアレルギー性鼻炎を持つ人にとって、悩みの種だろう。息苦しかったり、眼鏡が曇ったりして不便であるものの、マスクが必要不可欠だ。そこで、花粉やPM2.5の除去能力に優れ、装着時の不快感がないという画期的な電動マスク「Atmōs」を紹介する。
Atmōsは、ARゴーグルのような形状をしたデバイスで、鼻と口の上に取り付けて使う。電動ファンが設けられており、吸い込んだ外気をフィルターに通して内部へ供給することで、常にきれいな空気が吸える。通常のマスクと違って鼻と口が覆われないため、空気が新鮮で、呼吸しやすく、眼鏡が曇らない。しかも、正面は透明になっていて、顔の表情が見える。
フィルターは2層構造で、花粉、灰や塵を除去して、PM2.5クラスの微粒子を98%以上取り除き、マスクに比べ5倍から50倍の保護性能があるそうだ。ファンによる空気の供給能力は最大毎分240リットルで、運動時の呼吸量にも対応するとしている。
電源は、内蔵リチウムイオンバッテリ。フル充電で5時間強の使用が可能。LEDライトを備え、動作状況やフィルター交換タイミングなどが通知される。Bluetoothでスマートフォンと連携し、アプリから管理できる。
販売価格は350ドル(約3万8000円)。現在、購入予約を受付中で、2020年7月に出荷を始める予定。
Atmōsの紹介ビデオ(出典:Aō Air/YouTube)
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