AKSとソフトバンクは1月16日、AKB48グループの劇場公演のVRライブ配信を、ソフトバンクのスマートフォン向けVRプラットフォームアプリ「LiVR」(ライブイアール)で、2月3日から提供を開始すると発表した。AKB48グループの劇場公演をVRライブ配信するのは初めてのこととしている。
LiVRはさまざまなVR体験が味わえるVRライブ配信プラットフォーム。ソフトバンクホークスやBリーグの試合などの配信を行っている。ここに有料チャンネルとして加わる形となる。
各劇場のステージ正面と上手側、下手側の3カ所にVRカメラを常設。ステージ正面のVRカメラは、劇場の最前列席より前に設置されるため、利用者は迫力あるVR映像が視聴できるという。
対象となる劇場は、東京・秋葉原にある「AKB48劇場」、愛知・栄にある「SKE48劇場」、新潟にある「NGT48劇場」の3つ。各劇場ごとにチャンネルが用意され、価格はそれぞれ月額3300円(税込)。各劇場に設置された全てのVRカメラで撮影した映像が見放題となる「AKB48グループチャンネル」も用意され、価格は月額8400円(税込)。また、1日限定で各劇場公演のVRライブ配信が試聴できる「1日視聴券」を1100円(税込)で販売する。
あわせて、LiVR特製VRゴーグルと、各劇場のVR無料視聴券がセットになったVRパックもAKB48グループの公式オンラインショップ「AKB48グループショップ」にて販売。価格は各4500円。製品に同梱されているQRコードをスマホで読み取り、LiVRでチケット登録することで、30日間の無料視聴が可能となる。
そして2019年12月8日に開催された「AKB48劇場 14周年特別記念公演」のVR映像コンテンツをLiVRで無料公開。実際に視聴体験をすることができる。
配信に先立ち、秋葉原にあるAKB48劇場で記者発表会を実施。登壇したソフトバンク常務執行役員 サービス企画本部本部長の寺尾洋幸氏は、この取り組みは5G時代を見据えたものであることを説明。3Gが音声とメールの時代とされていたなか、4Gとなりデータ通信の時代へと移ったことで、今までなかったSNSなどが普及し、個々が発信できるような時代になったと振り返る。そして今後訪れる5Gの時代では低遅延や高速、大容量の通信か可能になることで、「サービスの時代になるという仮説を持っている」と説明。これを踏まえ、スポーツや音楽フェスの場でVR視聴などの実証実験を行ってきたという。そして「5Gによってライブの体験価値が無限大に広がる」と語った。
また、AKB48の柏木由紀さん、SKE48の須田亜香里さん、NMB48の白間美瑠さん、HKT48の田中美久さん、NGT48の本間日陽さん、STU48の瀧野由美子さんも登場した。6人は最前列よりも前の“超神席”で鑑賞できるといったことや、劇場内の視点はもとより劇場をも切り替えて、公演をリアルタイム視聴ができることなど、サービスについてアピール。メンバーを代表して柏木さんがVRゴーグルを使ってLiVRの劇場公演を体験。興奮気味に鑑賞していた。
柏木さんは、AKB48グループは「会いに行けるアイドル」をコンセプトとして劇場を大事にしていることに触れ、VRライブ配信は「劇場の良さを言葉で伝えることが難しいので、VRで臨場感を味わいながら、たくさんの方に楽しんでいただける機会になる」とコメント。また須田さんは、かつて劇場公演では後ろの端側という、視線が届きづらく見つけてもらいにくいポジションで活動していた過去に触れ、LiVRの視点を切り替えて鑑賞できることは「なかなか陽の目が当たらなかったメンバーを見つけてもらえたり、応援してもらえるきっかけになる。メンバーにとっても励みになるし、ファンの方とも気持ちを通わせるきっかけになれば」と期待を寄せた。
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