Adobeは米国時間12月6日、Facebook傘下のOculus部門が生み出した仮想現実(VR)造形ツール「Oculus Medium」を買収することを発表した。VR戦略の加速化を図る。買収条件は明らかにされていない。
Mediumは、ユーザーが没入的な環境でスカルプト、モデリング、ペイントなどを行うことのできるVR造形ツールだ。Oculusが2016年にリリースした。VRデバイス「Oculus Rift」で利用できる。
Adobeは今後、Mediumを使用して、クリエイティブプロフェッショナル向けにVR、3D、イマーシブ(没入型)デザインサービスのポートフォリオを構築していく方針だ。Adobeによると、Mediumは、「Photoshop」「Dimension」「After Effects」「Substance」「Aero」などのAdobeの既存の3D製品やイマーシブ製品を補完するようだ。
Adobeの3Dおよびイマーシブ担当バイスプレジデントSebastien Deguy氏は、「Adobeは、3D、イマーシブ製品の取り組みを有意義に加速させることを目指しており、Mediumのチームと技術をAdobeに迎えることは刺激的だ」と述べた。「Mediumのツールと技術の統合は、当社の3D、イマーシブ製品戦略に大きく寄与するだろう」(Deguy氏)
Deguy氏は、3Dテクスチャー技術企業Allegorithmicの創業者だ。Adobeは、2019年1月にAllegorithmicを買収した。「Creative Cloud」の動画やモーショングラフィック関連のツールを充実させる計画だとしていた。Allegorithmicの中核製品であるテクスチャデザインツールSubstanceは、サブスクリプションベースのスイートとして、ビデオゲームのクリエーターや、ビジュアルエフェクトアーティスト、グラフィックデザイナーによって広く使用されている。
SubstanceとMediumのチームは共同で「次世代の3Dツール」に取り組むとDeguy氏は述べた。
両社の買収は、クリエイティブツールに継続的に投資し、買収によって新しい技術を同社のポートフォリオに追加していくというAdobeのアプローチに沿ったものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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