CleverShuttleは、認可をめぐる1年間の交渉を経て、フランクフルトを諦めた。シュトゥットガルトでは、10台の自動車しか運用が許可されず、利益を上げられなかったため、撤退した。Adlassnigg氏によると、ハンブルクでは「心から歓迎された」というが、CleverShuttleは、MOIAが当初許可された台数の約半分の50台しか運用できなかった。これでは、運賃の安いほかの輸送会社と競争できない。
「安さと速さの両方でUberには絶対にかなわない」(Adlassnigg氏)
「われわれは、CleverShuttleのサービスが、もっとうまく運用できていた都市に集中することにした」(同氏)
米国など競争の激しい市場に進出する計画はないが、CleverShuttleは、オーストリア、スイス、モロッコ、アジアのいくつかの都市といった、ほかの地域には注目しているという。
CleverShuttleは2020年、ドイツの鉄道やそのほかの公共交通機関のチケットを販売するDeutsche Bahnの「DBNavigator」アプリの中で、選択肢として追加される予定だ。乗客は2020年初頭にCleverShuttleの乗車サービスをアプリで直接予約できるようになり、2020年夏までには、電車やバス、そのほかの交通機関を含む全旅程のチケットの一部としてCleverShuttleのサービスを追加することも可能になる。
「Deutsche Bahnでドアツードアのチケットを予約できるようにすることが狙いだ。利用者は、迎えに来たCleverShuttleの自動車に乗り、鉄道の駅で降りて、そこから電車に乗り、例えば、ミュンヘンに到着すると、CleverShuttleの自動車が駅で待っている。その自動車を予約したり、スマートフォンを取り出したりする必要はない。乗車すれば、目的地まで連れて行ってくれる」(Adlassnigg氏)
CleverShuttleと異なり、MOIAは利用者を自宅まで迎えに行ったり、目的地で降ろしたりはしない。利用者はMOIAが設定した停車位置まで歩いて行かなければならないが、その距離が250mを超えることはない。
Volkswagenは、人々にライドシェアリングを奨励することにより、2025年までに、道路を走行する自動車を100万台減らしたいと考えている(自動車メーカーの目標としては、奇妙に感じられるが)。MOIAは、同社が事業を展開する都市の特定の地域でのみ利用可能で、日によっては、サービスが提供されない時間帯もあるという。例えばハンブルクでは、このサービスは木曜から日曜の朝まではノンストップで継続するが、他の曜日の早い時間帯は休止している。
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