Walt Disneyの研究機関Disney Researchは、人間との協調動作をさせるロボットにおいて、反応速度をやや遅らせるとより自然な動作に感じる、という研究成果を発表した。
実験では、人間の腕と似たアームを持つ、人間の上半身を模したロボットを使用。このロボットは、人間が実験用リングを差し出すと、それを認識し、アームを動かして受け取る。逆に、人間にリングを差し出して手渡す、という動作も実行できる。
研究チームは、アームの動きが協調動作対象の人間にどのような感覚的影響を及ぼすか調べるため、アーム動作の速度と遅延時間を変えて検証した。評価には、ロボットに対して被験者が抱く感覚をWarmth(暖かさ)、Competenec(有能さ)、Discomfort(不快さ)という3因子で示すスケール、Robot Social Attribute Scale(RoSAS)を用いた。
その結果、速度が高まると暖かさが減少し、不快さが強まったそうだ。また、反応速度に遅延を加えると暖かみが増すものの、遅延時間が長くなると逆に温かさが減少してしまった。不快さは、遅延がまったくないと高く、遅延が加わると弱まった。
このことから、人間がロボットと協調する場合、人間に合わせたタイミングで動くロボットを好む、という結果が確かめられたとしている。
研究の紹介ビデオ(出典:Disney Research/YouTube)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス