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楽天モバイル参入や法改正の影響は--携帯大手3社の決算を読み解く - (page 2)

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KDDIは減益も回復傾向--楽天モバイル遅れの影響は

 KDDIの2020年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比4.2%増の2兆5645億円、営業利益が1.4%減の5534億円と、前四半期と変わらず増収減益の決算となった。減益要因は、法改正による駆け込み需要を見越した競争の激化、そしてドコモに先駆けて3Gの終了を打ち出していることから、その巻取りを強化していることが影響しているようだ。

KDDI代表取締役社長の高橋誠氏
KDDI代表取締役社長の高橋誠氏

 そのため同社も今四半期の業績は好調で、成長領域としているライフデザイン領域は売上高が前年同期比38.4%増の5840億円、営業利益が前年同期比27.9%増の870億円。ビジネスセグメントは売上高が前年同期比4.3%増の4510億円、利益が前年同期比29.8%増の826億円と、いずれも大きな成長を達成。四半期ベースで見ればすでに増益だと同社代表取締役社長の高橋誠氏は説明する。

法改正前の駆け込み需要による競争加速や、3Gの巻取り加速によって端末販売コストは増えているが、ライフデザイン領域やビジネス領域は順調に成長している
法改正前の駆け込み需要による競争加速や、3Gの巻取り加速によって端末販売コストは増えているが、ライフデザイン領域やビジネス領域は順調に成長している

 とはいえ、KDDIも法改正の影響を強く受けており、今四半期には駆け込み需要による競争激化の影響から、auの解約率は0.77%に上昇。ただし一方で、傘下MVNOの契約数も前年同期比25.7%増の260万契約と大きく伸びており、それによってモバイルID数自体は引き続き伸びている状況だという。

 しかし、法改正された10月以降の動向に関して、高橋氏は「劇的に端末販売数が減ったということにはなっていないと思う。iPhoneの販売も10月は予定通りと聞いている」と、比較的順調であると説明。今後、携帯電話会社間の競争は落ち着いてくる代わりに、MVNOとの競争が再び激しくなると高橋氏は見ているようだ。

 KDDIは以前にも、低価格を求める顧客への対応が遅れたことでMVNOへの急速な顧客流出に苦しんだ経験がある。現在では「UQ mobile」など傘下MVNOで低価格サービスの充実を図っているが、それでも一層低価格を求める顧客が増える可能性が高い今後、MVNOに流れる顧客をいかに自社グループ内にとどめるかという点は、同社に大きく問われることとなりそうだ。

auの契約数が減少する一方、「UQ mobile」など低価格の受け皿が増えたことでグループ全体でのモバイルID数は伸びているが、MVNOとの競争が加速する今後は一層低価格サービスの充実が求められる
auの契約数が減少する一方、「UQ mobile」など低価格の受け皿が増えたことでグループ全体でのモバイルID数は伸びているが、MVNOとの競争が加速する今後は一層低価格サービスの充実が求められる

 一方、KDDIは10月に参入を果たした楽天モバイルと提携し、ネットワークのローミング提供を実施しているが、その楽天モバイルはネットワーク整備が大幅に遅れ、実際のサービス内容が小規模なものにとどまっている。こうした現状について高橋氏は、「仮想化ネットワークと、実際のネットワークを作るのは別問題。基地局整備はそう簡単ではない」と話し、予想通りの結果との認識を示した。

 だが、楽天モバイルのサービス遅れは、KDDIにとってローミングによる収入の減少にもつながってくる。高橋氏によると、楽天モバイルとの契約ではローミングの料金が固定制と従量制の2つに分かれていることから、必ずしもトラフィックが増えなければ収入が増えないというわけではないという。しかし、提携関係にある同社にとって、楽天モバイルのサービス遅れは、痛しかゆしな部分もあるというのが正直なところだろう。

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