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AIと電力データで不在配送問題の解消へ--佐川急便ら共同研究開発

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 佐川急便は10月31日、日本データサイエンス研究所(JDSC)、東京大学大学院 越塚登研究室・田中謙司研究室と、「AIと電力データを用いた不在配送問題の解消」に関して、3者共同研究開発に合意したと発表した。


 JDSCは、AIを用いた電力データ解析・活用技術を保有しており、東大越塚研究室・田中研究室との連携のもと、スマートメータから得られる電力データを元に、AIが配送ルートを示すシステムを開発。

 2018年9〜10月に東京大学本郷キャンパス内で行われた配送試験では、不在配送を9割減少できたという。なお、予めキャンパス内の各建物に、別途収集した住宅の電力使用データと在不在情報を模擬的に割り振った上で、電力データのみから最適ルートを提示するシステムの性能評価を実施。

 同システムを用いる場合と用いない場合(人が最短経路を判断し配送)で2輪車による配送を繰り返した結果、同システムを用いた場合の配送成功率は98%となり、不在配送は91%減少、総移動距離5%減少した。

 一方で、集荷・時間指定・宅配ボックスなどの実際の配送条件がない理想環境に基づくものであり、配送者も配送未経験の実験参加者によるものであり、実地環境での検証が課題となっていた。

 同社では、2019年9月に同システムと配送実績データでシミュレーションした結果、不在配送の削減および、総配送時間の短縮など一定の効果が認されたという。このことから、今回の3者共同研究開発へと至ったとしている。

 同社によると、個人向け配送における「不在配送件数」は全宅配件数のおよそ2割で、走行距離の25%は再配達のために費やされているという。これは、年間9万人の労働力に相当し、約1.8億時間が1年間の不在配達に費やされていることになる。

 ドライバー不足と労働生産性の向上は、物流業界のみならず産業界全体の課題となっており、この不在配送が、東京大学本郷キャンパス内で行われた配送試験のとおりに不在率を減少させられた場合は、大きな効果が期待できると考えているという。

 今後は協働で「AI及び電力データを用いた不在配送回避システム」のプロトタイプ開発の検討を進め、2020年中の実証実験を計画する。

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